Unityの「Enemies」で開発されたストランドベースのヘアシステムがGitHubで公開

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2022年8月9日(現地時間)- Unityは、開発中のストランドベースのヘアシステムをGitHubで公開しました。

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2022年3月21日(現地時間) - Unityは、受賞歴のあるUnityのデモチームによる最新プロジェクト『Enemies』を発表しました。 Enemies...

この度 GitHub で公開されたのは、Unityのデモチームによるプロジェクト『Enemies』で発表されたUnityでストランドベースのヘアをオーサリング/インポート/シミュレーション/レンダリングするための統合ソリューションです。

Unityのユーザーを念頭に置いて一から作られ、リアルなデジタルヒューマンだけでなく、スタイライズドコンテンツやゲームにも適用可能です。

外部DCCツールからのグルーミング(カーブデータ用のalembicファイル形式を使用)、またはシンプルなビルトインのプロシージャル生成ツール(メッシュや他のプリミティブにx個のヘアを散らす、またはカスタムジェネレータを使用)により、ユーザーは簡単に「ヘアアセット」を作成することができます。

ストランドとボリュームの両方の情報を扱う高速で柔軟なGPUベースのソルバーにより、ユーザーはシーン内でインタラクティブに「ヘアインスタンス」を設定し、リアルタイムでシミュレーションとレンダリングを行いながら、それらのインスタンスを確認し、操作することが可能です。

Lionデモ

新しく公開されたライオンのデモでもこの新しいヘアシステムが使用されています。

このデモは、Wētā Digital、SpeedTree、Ziva、SyncSketch、Unity Editor アーティストツールをまとめて使用して作成した初めての例となっており、PlayStation 5®で4K、30fpsで動作するとのことです。ここではヘアシステムに焦点をあてて説明しますが、デモで使用されているその他の技術についての詳しい情報はこちらのブログで確認できます。

このライオンのデモでは、数百万本の毛を高忠実度のグルーミングでシミュレートし、レンダリングするという難題に取り組む必要があり、これを達成するために、HDRPのパフォーマンスと視覚的な忠実度の大幅な改良が行われました。

改善点のひとつとして、UnityのGitHubで公開された新しいヘアシステムの一部となっている数百万本の髪がリアルタイムで動的に反応する、GPUによる新しいクラスター化ヘアシミュレーションがあります。これは「Enemies」で使用されたヘアシミュレーションをベースに、GPUで数桁多いヘアストランドを効率的に処理できるよう拡張したものです。

また、髪と毛皮のレンダリングでは、Unityのグラフィック開発者が、HDRPのGPUタイルベースのソフトウェアラスタライゼーションアルゴリズムに改良を加え、数百万本のユニークな髪をレンダリングするための大幅な最適化を行いました。この方法では、ヘアストランドに対して計算でソートされたオーダー独立の透明度を持つ解析的アンチエイリアスで滑らかなビジュアルを実現し、フィルム品質のヘアストランドレンダリングのために物理ベースの高度なヘアライティングモデルを改良しています。

こういったアプローチにより、数百万本の髪の束を、アーティファクトなしに、それぞれが独立してユニークに動くようにレンダリングすることができるようになりました。また、髪の毛のハイライトや、子ライオンの毛やライオンのたてがみなど、柔らかい髪の毛に光が当たっている様子も正確に再現しています。

この毛のシミュレーションやレンダリングの改良は、今回の作品や他の作品で強化され、2023.1 Tech Streamに実装される予定となっています。

ダウンロード

新しいヘアシステムは、UnityのGitHubで実験的なパッケージとして提供されています。Unity 2020.2.0f1以降が必要です。

GitHubページへ

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