NVIDIA、AIを使用して最大100倍のメモリ使用量を削減する NeuralVDB を発表!

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2022年8月9日(現地時間) – NVIDIAは、水、火、煙、雲などのスパースボリュームデータのシミュレーションとレンダリングのための業界標準ライブラリであるOpenVDBに、AIのパワーをもたらすNeuralVDBを発表しました。

過去10年にわたる OpenVDB の開発を基に、SIGGRAPHで発表されたNeuralVDBは、科学計算や可視化、医療画像、ロケット科学、視覚効果などの分野で働く専門家にとって画期的なものです。メモリフットプリントを最大100倍まで削減することにより、クリエイター、開発者、研究者が非常に大きく複雑なデータセットをリアルタイムに扱うことができるようになります。

OpenVDB、NanoVDBをベースに機械学習を追加

OpenVDBはビジュアルエフェクト業界で使用されるコア技術としてアカデミー賞を受賞しました。その後、エンターテイメントにとどまらず、工業デザインやロボット工学など、一般的な産業および科学のユースケースにまで活用されています。

昨年、NVIDIA は NanoVDB を発表し、OpenVDB に GPU サポートを追加しました。これにより、桁違いのスピードアップを実現し、より速いパフォーマンスと容易な開発を可能にしました。

NeuralVDBは、NanoVDBのGPUアクセラレーションをベースに、機械学習を追加してコンパクトなニューラル表現(neural representations)を導入し、メモリフットプリントを劇的に削減します。これにより、OpenVDBよりもさらに高解像度かつ大規模な3Dデータの表現が可能になり、結果としてユーザーは個人のワークステーションやラップトップなどのデバイスでも、膨大なボリュームのデータセットを簡単に扱えるようになります。

メモリフットプリントを最大100倍削減

NeuralVDBは、NanoVDBと比較してボリュームのメモリフットプリントを最大100倍まで圧縮することで、OpenVDBより大幅に効率を向上させます。これにより、ユーザは大規模で複雑なボリュームデータセットをより効率的に転送・共有することができます。

また、NeuralVDBはフレームの重みを次のフレームに利用することで、最大2倍まで学習を高速化することができます。NeuralVDBは前のフレームのネットワーク結果を利用することで、時間的整合性、つまりスムーズなエンコーディングを実現します。

メモリ要件の劇的な削減、トレーニングの高速化、時間的整合性の実現という三拍子が揃ったNeuralVDBは、AI対応医療画像、大規模デジタルツインシミュレーションなどのための膨大で複雑なボリュームデータを含む科学と産業のユースケースにおける新しい可能性を解き放つとされています。


NeuralVDB ウェブサイトへUpping the Standard: NVIDIA Introduces NeuralVDB, Bringing AI and GPU Optimization to Award-Winning OpenVDB

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