2022年7月1日(現地時間)にリリースされたピクセルアートのキットバッシングツール PixelBasher 早期アクセスベータの紹介です。
PixelBasher
PixelBasherは、誰でも簡単に複雑なピクセルアートを作成できることを目的としたキットバッシングツールです。キットバッシングとピクセルアートのコンセプトを融合させた最初のアプリケーションとなっています。このツールは、MightyGooseというゲームの開発中に作成されました。
Aseprite、 Pixelmashなどキャンバス上でペイントやピクセル操作を行う伝統的なイメージエディタとは異なり、PixelBasherは、あらかじめ用意されたパーツを使ってキットバッシュするアートアプリケーションです。
レトロスタイルのオブジェクトや自動タイル化されたオブジェクトなど、豊富なライブラリが用意されており、ドラッグ&ドロップで素早くピクセルアートを作成できます。
■機能リスト
・ドラッグ&ドロップ可能なブラシ
PixelBasherのブラシは、9分割された画像をオートタイルリングしています。長方形をドラッグしてサイズを変更し、簡単にパーツを追加できます。
・豊富なライブラリ
PixelBasherには、カスタムメイドのピクセルアートパーツが大量に付属しています。これらのパーツはすべてオートタイル式で、ドラッグしてサイズを変更しても、引き伸ばされたように見えることはありません。
・エクスポート
PixelBasherは本格的なグラフィックプログラムではなく、ピクセルアートデザインのブレーンストーミングアプリケーションのようなものです。そのため、アプリはグレーの色合いでの作品を提供します。 作成したものを.pngファイルとしてエクスポートし、好みのアプリケーションで色を追加することができます。
・カラー編集
PixelBasherはピクセルアートに特化したツールで、以下のようなカラーベースの編集機能を備えています。
- 色数制限:ドキュメントには、調整可能なカラーリミットがあります。ブラシはさらに多くの色を持つことができるので、この組み合わせによりクールな結果をもたらします。
- エフェクト:オブジェクトには、簡単にアクセスできるさまざまなエフェクトが用意されています。デザインに立体感や質感を加えることができます。
- 透明度トリック:透明度の値を固定することで、半透明なブラシは不透明な表面でのみレンダリングされます。
PixelBasherは、9-Sliceベースのブラシの性質上、メカニカルなパーツや直線的なパーツに非常に適しています。木のスプライトを9スライスで作るのは非常に難しいので、現時点でハードなキットバッシング向けのソフトと言えます。ツリーやクラウドジェネレーターや有機的な機能も計画されていますが、アプリケーションの中で別の「モジュール」の一部になる可能性があります。
また、アニメーションに対応しておらず、当面のロードマップにも入っていません。アニメーションは高度な機能であり、多大な労力を必要とする可能性があります。もし追加されるとしても、かなり先のことになるとされています。
今後のアップデートでは、色の仕上げオプションの追加などが予定されています。
システム要件について
PixelBasherは、エフェクト処理にGPUを積極的に使用しています。グラフィカルシェーダーを使ってリアルタイムにエフェクトを処理します。そのため、グラフィックを多用する2Dゲームの実行とほぼ同じような動作になります。
PixelBasherをスムーズに動作させるには、最低でも2GBのVRAMを搭載した専用GPUが必要だとされています。古いシステムではエディタの実行に苦労し、フレームレートが不安定になる可能性があります。
まだベータ版であり、正確な最小システムスペックを示すことは困難とされていますが、推定では以下のようになっています。
- GeForce GTX 1050 (モバイル)
- Core i5 第7世代
- 8 GB RAM
- ~120MBの空き容量
一般的に、最新のゲームに適したマシンや、グラフィック作業に適したワークステーションであれば、PixelBasherは問題なく動作します。
今のところWindows版のみですが、開発のあるマイルストーンに到達した時点で、macOSとLinuxのビルドのテストを開始するとされています。
早期アクセスベータ版の注意
このアプリケーションは、まだ開発の初期段階にあります。
つまり、ソフトウェアで当たり前のように使っている特定の機能(例えば、取り消し機能など)を持っていない可能性があります。プログラムのいくつかの機能は、現在ホットキーでのみアクセス可能であったり、プロジェクトを保存するためのファイルフォーマットが非常に初歩的なものです。
また、アップデート結果、古いプロジェクトを開くことができなくなる可能性も指摘されています。
価格
価格は19.99ドルです。
アップデートは、将来的に製品の基本価格が上昇しても、完全に無料となっています。
購入はこちらのページから可能です。
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