2022年6月29日(現地時間) – Maxonは、Maxon Oneのツールセットの6月のサプライズアップデートをリリースしました。
Maxonは、4月リリースようなメジャーリリースの直後にサービスパックを提供するのが一般的ですが、サブスクリプションサービスとアジャイル開発により、今回のような有用な新機能を迅速に提供することが可能となったとのことです。
ここではCinema4Dに加え、RedshiftとRedGiantのアップデートも合わせて紹介したいと思います。
新機能ハイライト
Cinema4D
Cinema 4D 26.1では、ノードUIの強化、シミュレーション、フィールド、ボリュームモデリングの改良に加え、多数の修正とワークフローの強化が行われています。
Maxon Japan が新機能の紹介動画を公開してくれています。
上記の動画では以下のような新機能が紹介されています。
■ノードUI
新しいノードインターフェイスは、外観とインタラクションが大幅にアップグレードされ、Redshiftマテリアルやノードカプセルの作成と探索がこれまで以上に簡単にできるようになりました。グラフを見やすく整理したり、ワイヤーにドロップするだけで既存のネットワークにノードを簡単に追加したりできます。
- ドットリルート。
- ドロップ挿入 – 既存のワイヤにノードをドロップすることで簡単に挿入できます。
- 上流/下流ノードを選択するコマンド。
- 入力/出力ポートグループ用のスクロールバー。
- 情報エリアの読みやすさを向上/情報エリアのサイズ変更可能。
- ズームアウト作業時のLOD効果の改善。
- フレーミングとLOD変更のためのトランジションエフェクト。
■布とロープのシミュレーション
クロスとロープのシミュレーションは、フィールドとフィールドフォースの影響を受けるようになりました。さらに、クロスとロープのシミュレーションのパフォーマンスも向上し、クロスの衝突も強化されました。
■ボリュームビルダー
OpenVDB 9 Coreにアップデートされ、ボリュームビルダーのパフォーマンスが全体的に向上しました。また、ブール演算を半径に基づいてスムージングできるようになりました。
■カプセル
新しい「アセットをグループとして編集」コマンドにより、オブジェクトマネージャから直接、既存のカプセルの確認と編集が可能になりました。
また、Maxonは強力なノードカプセルを定期的に提供しており、他の人の作品から学んだり、自分のニーズに合わせて簡単にカプセルを調整できます。今回、カプセルライブラリにフォトリアリスティックレンダリング用のアセットとして、Surface Imperfections、HDRI、Redshiftマテリアルなどが追加されています。
- DavidGruwierによる50以上のタイル張りの Tiled Surface Imperfections マップ
- 26種類のデザインスタジオFuchs und Vogelが作成したハイエンドなRedshift の建築用マテリアルのセット(Cinema 4Dのアセットブラウザのマテリアル/Redshiftカテゴリで「fv-rs」と検索するとすぐにアクセスできます)。
- リアルな照明と反射を作成するために、Jorgen HDRIの12枚の美しいインテリアとエクステリアのHDR画像(アセットブラウザで「jhdri」を検索するとすぐに見つかります)
■Redshiftとの統合
- マテリアルをUIとして開くか、ノードとして開くかを選択可能に
- ノードエディタにドラッグされたテクスチャが適切に命名される(Redshift 3.0.52 の一部)。
- ドームライトのテクスチャプレビューサイズ
■Magic Bullet Looks
Magic Bullet Looks 16.1 すべてのCinema 4Dユーザのために統合されました。Magic Bullet 16.1は、 Cinema 4Dにハレーションと拡散をもたらします。これにより、アーティストは、Cinema4Dでのレンダリングにフィルムのようなブルームと収差を追加できます。
光学拡散は(Optical Diffusion)、オンザレンズ拡散フィルタとブルーム効果をエミュレートします。ハレーションは、高コントラストのエッジに色づけされたハレーションをエミュレートし、フィルムのような外観にすることができます。
■一般的なUI
- アニメーションモードの変形ツールは、マルチオブジェクト、Ctrlキーでのクローン、シングルクリックでの選択をサポートしました。
- ブラシとマグネットツールに新しいリラックスモードが追加され、選択したポイントをスムージングしながらボリュームを維持するようになりました。
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Redshift
Redshiftの最近のアップデートでは、Redshift RTとボリュームレンダリングの強化に加え、CPUのパフォーマンスが向上しています。
Redshift RTの被写界深度「ボケ」やボリュームシェーディングの黒体温度コントロールが含まれています。
また、CPUを使用してレンダリングする場合、Redshiftアーティストはパフォーマンスの向上を実感でき、Round Cornersの追加により、GPUとの完全な機能互換性が得られるようになりました。
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RedGiant
RedGiantでは以下のようなアップデートがあります。
■Trapcode Suite 18.1
Trapcode Suite 18.1 は、Particular の 完全なレイヤーマップ機能のためにタイムベースマッピングを導入しました。さらに、Grow BoundsユーティリティがM1マシン上でネイティブに動作するようになり、このサービスパックにはParticular、Form、3D Strokeに関するいくつかのバグフィックスが含まれています。
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■Magic Bullet 16.1
Magic Bullet 16.1は、Cinema 4Dにハレーションとディフュージョンが追加、Cinema 4Dでのレンダリングに映画のようなブルームと色収差を追加できます。
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■PluralEyes 4.1.12
PluralEyes 4.1.12は、Vegas Pro 18と19、RED Komodoとの互換性を追加し、FCPXとの完全な互換性が戻りました。
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■Universe 6.1
Universe 6.1では、AMDグラフィックスカードのサポートが改善され、さまざまなUniverseツールで多くのバグが修正されています。
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■VFX Suite 3.1
Real Lens Flaresのパフォーマンスが改善され、いくつかのバグフィックスが含まれています。
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価格とシステム要件
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Cinema 4D S26.1 の価格は、12,100円(94ドル)/月 または 84,700円(719ドル)/年 。
Redshift の価格は、5,500円(45ドル)/月 または31,900円(264.ドル)/年 。
RedGiant Complete の価格は、11,000円(79ドル)/月 または 79,200円(599.ドル)/年 となっています。
また、Cinema 4D 、Redshift 、RedGiant Complete はMaxonの製品が全て利用できる156200円/年のサブスクリプション『MAXON ONE』の一部としても利用できます。
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