Modo 16.0 がリリース、新しいラップエフェクタ、モデリングツールの改善、テクスチャキャッシュの追加など

CGソフト

2022年4月27日 – Foundry は、3Dモデリング、テクスチャリング、レンダリングツールセットの最新アップデート Modo 16.0 をリリースしました。

新機能ハイライト

今年2回あるリリースの最初となるModo 16.0は、制作をより速くする機能が搭載されています。ラップデフォーマ、モデリングツールの改善、テクスチャキャッシュ使用したビューポートパフォーマンスの最適化など20に及ぶ機能や機能強化がされています。

アニメーションとリギング

■新しいラップエフェクタ

より速く、よりコントロールしやすいデフォーメーションであるラップエフェクタ(Wrap Effector)が追加されました。

ラティスやラップのデフォーマは、リギングやモデリングに欠かせない機能です。Modoの新しいラップエフェクタは、使いやすい一つのツールで両方の変形のニーズをインテリジェントに満たしています。

ケージメッシュがターゲットメッシュをどの程度正確に変形させるかを簡単に調整でき、希望する結果を確実に得ることができます。また、ケージメッシュはターゲットメッシュの内側、外側どちらでも利用できます。

■アクションエクスポータで複数のアニメーションアクションを簡単に作成

Modoは、アクター/アクションシステムを通じて、アセットに複数のアニメーションを含めることができる方法を備えています。Modo 16.0では、アクションを個別にエクスポートするのではなく、一括して簡単にエクスポートできるようになりました。

モデリング

■プリミティブスライスとスライスエフェクタの操作性の向上

プリミティブスライスおよびスライスエフェクタツールは、カーブやプロファイルからブールモデリングをすばやく作成することができるツールです。16.0では、これらのツールの機能とインタラクティブ性を拡張しさまざまな機能強化が行われました。

  • プリミティブスライス(Primitive Slice):プリミティブスライスを使用すると、事前設定された形状または曲線を使用してメッシュ上のジオメトリをカットできます。直接モデリングツールと手続き型モデリングツールの両方として使用できます。
  • スライスエフェクタ(Slice Effector)スライスエフェクタツールは、ツールパイプに接続されたツールジェネレータによって提供されるパーティクルポジションに沿ってメッシュ上のジオメトリをカットするために使用されるツールです。ペンスライス、カーブスライスツールと組み合わせて使用します。

■条件付きループ選択の改良とシームマーカー

新しい条件付きループツールは、ループを選択する方法を定義し、コントロールできるようにすることができます。ループを交差させるかどうか、ループの選択を終了する角度を指定するなど、好きなように作成し、すばやく条件を追加できます。

■MeshFusionの可変ストリップ幅(Variable Strip Widths)

MeshFusionでは、簡単に詳細なハードサーフェスメッシュを作成することができます。新しい自動可変ストリップ幅は、メッシュを生成できるようにストリップの開始または終了値を自動的に調整し、自動調整が行われた場所をユーザーに視覚的に通知します。

■ブリッジツール(Bridge Tool MeshOp

ロシージャルモデリングシステムに、より柔軟なモデリングが可能となる ブリッジ ツール MeshOp が導入されました。

■エッジサブディバイド(Edge Subdivide MeshOp)

エッジに頂点を挿入する「エッジサブディバイド」がModoのプロシージャルモデリングシステムに追加されました。これは、Modoの schematic ワークフローともシームレスに統合され、エッジに沿って任意の数の頂点を正確に配置することができます。

■新規メッシュアイテム作成時のブランクUVマップの作成

デフォルトで新しいメッシュアイテムが追加されるたびにブランクUVマップを作成する新しいオプションが追加されました。

レンダリングとシェーディング

テクスチャキャッシュを使用したビューポートパフォーマンスの最適化

正確なマテリアルには、何層にもわたるイメージとプロシージャルテクスチャが必要であり、それらはよくブレンドされています。

テクスチャキャッシュは、これらのテクスチャを自動的に簡略化したスタックにベイクダウンし、ビューポートパフォーマンスを向上させることで、プロシージャルテクスチャのビューポート表示を可能にし、最終テクスチャをベイクするプロセスを簡素化します。これらはすべて作業中にバックグラウンドで行われるため、制作に集中することができます。

■シェーダツリーのブレンドモード、不透明度、グループマスクの項目の改善

Modoのシェーダツリーは、多くのユニークな方法で活用できる、スタックベースのシェーディングアプローチで提供されています。シェーダツリーは、以下の機能強化により、これまで以上に見やすくなりました。

  • Blend Modes and Opacity:ブレンドモードと不透明度を視覚化する機能が強化されました。
  • Group Mask Items:グループは、そのコンテンツがどのようにマスクされているかを具体的に説明するグラフィックを表示するようになりました。また、エフェクトによってグループの内容を自動的に再編成できます。

■Intel Denoiser アップデート

Modoのレガシーレンダラーと新しいパストレーサーmPathはどちらも画像を非常に速く生成しますが、ノイズ除去を行わないレンダリング時間の大部分は、最後のノイズのビットを洗練するために費やされています。Intel Open Image Denoiseの最新のアップデートにより、品質を維持しながらレンダリングを高速に完了することができます。

■自動設定されたレイヤーエフェクト

マテリアルは多くの画像の集合体であることが多く、例えば、サーフェスの色を定義するイメージや、サーフェスの透明度を定義するイメージなど各画像は特定のマテリアル属性に影響を与えます。これらのイメージは、テクスチャの名前の一部にエフェクトを含むことがよくあります。

レイヤーエフェクトの自動設定は、インポート時に画像の名前を調べて、設定すべきエフェクトを自動的に判断するため、手動で設定する必要がなくなります。

UIとワークフローの強化

■条件付きコマンドで繰り返しのタスクをすばやく実行

アーティストがワークフローを開発する際、同じアクションのセットが繰り返されることがよくあります。Modo 16.0の条件付きコマンドでは、ユーザーが条件を定義すると、自動的にコマンドが実行されます。例えば、あるアーティストが、頂点モードに入るたびに、頂点ベベルツールしか使わないことに気づいたとします。その場合、条件付きコマンドを使用して、Modoに「頂点モードをクリックするたびに、頂点ベベルツールをアクティブにしてください」と指示することができます。これにより、Modoの中心であったユーザーカスタマイズがさらに効率化されます。

■プロシージャルシーンの正確な距離の測定

信頼性の高い計測ツールは、アセット作成はもちろん、ビジュアライゼーション作成においても重要な要素です。Ruler/Grid MeshOpは、Modoのプロシージャルモデリングシステムの一部として、計測ツールを簡単に設定できるようになりました。

■Rhino 7のインポートとエクスポートのワークフロー

Modoは、長年にわたり Rhino 5 の .3DMファイルのネイティブインポートとエクスポートをサポートしてきました。Rhino 7には折り目をつけたサブディビジョンサーフェス、曲線、点/点群、一般的なメッシュ、ダイレクトマッピングなど多くの新機能があり、Modoでサポートされました。

■スナップモードの有効化と無効化がより簡単に

Modoのスナップシステムでは、多くの異なるタイプのコンポーネントやアイテムの同時スナップを活用することができます。

1つのタイプのアイテムにスナップしたい場合、多くのアイテムをオフにする必要があります。Altキーを押しながらクリックすると、スナップするコンポーネントの種類を1つだけ選択でき、他の種類は自動的に無効になります。

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今後のロードマップ

以下のライブストリーム配信やこちらの記事では、Modo16.1で追加される予定の機能が紹介されています。

簡単にまとめると、以下のような新機能が予定されています。最終的なリリースに含まれない場合もあることに注意してください。

  • 平面デカールとシームデカールの2種類のデカールワークフロー。
  • パフォーマンスの向上:インタラクティブ性の向上とシーンのロード時間の短縮。そして、それをベースとしたModoの多くの主要なパフォーマンス集中エリアの改善。
  • レンダリング:新しいレンダーウィンドウに含まれるmPathのGPUアクセラレーションによるシェーディングと、mPathのプレビュー機能。
  • シェーディングとビューポート:トライプレーナープロジェクションの実装や、アドバンストビューポートでカーブやエッジの幅を表示する機能、シェーダツリーでシーン全体を完全にシェーディング、形状をより見やすくするためのモデリング専用シェーダ。
  • Substanceプラグインアップデート。
  • OmniPieと呼ばれる新しいパイメニューシステムや、モデリング作業を効率化する新しいモデリングツールPolyHaulなど。

価格とシステム要件

Modo 16.0 は、macOS 10.15.x, 11.x, 12.x 、Windows 10, Windows 11 (64-bit)、Linux 64-bit オペレーティングシステム (CentOS/RHEL 7.6+, Ubuntu 20.04))で利用することができます。

価格は、個人向けサブスクリプションライセンスは、689ドル /年または 68ドル /月となっており、為替の影響か少し値上げされています。

現在Modoの既存の永久ライセンスを所有していてアップグレードを検討している場合、1年間のメンテナンスの購入で既存のライセンスを最新リリースにアップグレードできます。 メンテナンスの価格は462ドル/年です。

他にも問い合わせが必要な教育向け、企業向けのライセンスも用意されています。

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