2022年4月12日 – Adobeは、映画やTV、Web向けの動画編集ソフトウェアの最新アップデート Premiere Pro 22.3 (2022年4月リリース) をリリースしました。
新機能ハイライト
このリリースでは、直観的な読み込みモードと書き出しモード、新しいレビューワークスペースと Frame.io の統合、Adobe Sensei を使用した自動カラー補正などの新機能があります。
Frame.io 統合を使用した新しいレビューワークスペース
Premiere Pro と Creative Cloud メンバーシップに組み込まれている Frame.io を使用して、進行中の作業を同僚やクライアントと共有し、フィードバックを収集することができます。
Frame.ioは、昨年Adobeが買収したクラウド型ビデオコラボレーションプラットフォームです。

Adobe ID を使用して、新しいレビューワークスペースを開き、Frame.io にログインし、プロジェクトとアセットのアップロード、レビュー用に共有、リアルタイムでのコメントの受信が可能です。
■カメラからクラウドへ
Creative Cloud 用の Frame.io に含まれている、新しい Camera to Cloud ワークフローを使用すると、カメラファイルを Premiere Pro に直接送信することができます。
Camera to Cloud は、お使いのプロ仕様カメラ、オーディオレコーダー、プロダクション機器と連携して動作します。画像は RED、ARRI、Panavision、Sony のカメラから Teradek CUBE に送られ、サウンドレコーダーは Frame.io に直接アップロードされます。Camera to Cloud は撮影現場のメディアワークフローを強化し、Pomfort Livegrade や ShotHub、ZoeLog、Magic ViewFinder、Colorfront などのソフトウェアとも連動します。
Camera to Cloudについて詳しくはこちらから
再設計された読み込みと書き出し
読み込みが刷新され、視覚的かつ直感的な方法でビデオプロジェクトを開始したりメディアを収集して、Premere Pro で編集できるようになりました。
プロジェクト設定の代わりに、メディアが表示されます。ファイルやフォルダーを選択すると、それらがトレイに追加され、ストーリーラインを垣間見ることができます。「作成」をクリックすると、Premiere Pro はメディアを新しいシーケンスとしてタイムライン上に表示し、編集できる状態にします。
よく使用するお気に入りのソースを使用すると、複数の場所からメディアを収集する際のアクセスを高速化することができます。
また、プロジェクトメディアを整理する場合、読み込み用のビンを作成し、編集を開始するときにバックグラウンドでメディアをコピーできます。この新しいワークフローは、カメラのメディアのレビューやコピー、およびデイリーの切り出し収集などのワークフローに最適です。
刷新された書き出し機能ではPremiere Pro のすべての機能を、よりすっきりとした合理的なデザインで利用できます。効率的な 1 対多のレイアウトですべての書き出しを調整し、1 つのプロセスで宛先に配信します。
ローカルドライブへの書き出し、ソーシャルメディアプラットフォームへの書き出し、FTP サイトへの書き出しなど、各宛先に切り替えると、Premiere Pro によってそれぞれの推奨設定が表示されます。「書き出し」をクリックすると、Premiere Pro はすべての出力ファイルをレンダリングします。オプションで自動的に投稿することもできます。
ヘッダーバー
を使用すると、「読み込み」、「編集」、「書き出し」タブからプロセスの主なステージにアクセスできるので、簡単に必要なものを見つけ、アプリケーション内で移動できます。
プロジェクト名と保存状態は、ヘッダーバーの中央に表示されます。 新しいドロップダウンメニューを使用してワークスペースにアクセスします。ここでは、ワークスペースと、ヘッダーバーでのワークスペースの表示方法をカスタマイズすることもできます。
クイック書き出しには新しいプリセットマネージャー が追加されているので、現在の編集ワークスペースを離れずに、使用可能な形式で書き出すことができます。
A. ホーム画面を開くためのホームボタン B. 「読み込み」タブ C. 「編集」タブ D. 「書き出し」タブ E. プロジェクト名 F. ワークスペース G. クイック書き出し H. ビデオ出力を最大化
プリセットマネージャーの書き出し
新しいプリセットマネージャーにより、ProRes やその他の書き出し形式を出力するなど、クイック書き出しの出力設定を簡単にカスタマイズできるようになりました。プリセットマネージャーを開くと、既存の Premiere Pro 書き出し設定のリストが表示されます。星マークをクリックして任意の設定をお気に入りにするか、パラメーターのいずれかを変更し、独自のプリセットをカスタマイズして保存することができます。
また、プリセットマネージャーを使用して、プリセットを書き出して他のユーザーと共有することができます。
自動カラー補正
は、Adobe Sensei ML テクノロジーを使用して、インテリジェントな調整を適用し、カラー補正ワークフローを高速化します。
自動カラー補正では、カラー補正を適用するクリップのどこかに再生ヘッドを配置すると、フレームサンプリングを使用して、クリップ全体の色を最適化します。自動カラー補正機能が行うカラー補正は、露光量、ホワイトバランス、コントラストなど、フッテージの外観を向上させる基本的な調整です。通常、カラー補正は、クリエイティブなカラーグレーディングを行う前に適用されます。
Lumetri パネルの上部にある基本補正スライダーに、 調整が反映され、新しい適用量スライダーで全体的な色強度を調整するか、個別のスライダーでカラーとライトの値を微調整することができます。
色によるマーカーの表示または非表示
アプリケーション全体で、色によってマーカーの表示と非表示を切り替えることができるようになりました。
カラーボックスをクリックすると、タイムライン、プログラムモニター、ソースモニター、リファレンスモニターおよびエフェクトコントロールパネルで、チェックボックスがオフになっているマーカーカラーが非表示になります。
その他
- 「トリミングモードループ再生」オプション:最も近い編集ポイントではなく、再生ヘッドでループ再生を開始できるようになりました。 最も近い編集ポイントと現在表示されているものは無関係な場合もあるので、このオプションの方がはるかに直観的かつ迅速に実行できます。
- 広東語用の音声テキスト変換:音声テキスト変換に広東語の言語サポートが追加されました。 14 の言語向けの音声テキスト変換の言語パックが利用できるようになりました。
- リミックス進行状況インジケーター:オーディオクリップに「リミックス」を適用すると、新しいインジケーターにリミックスの分析進行状況が表示されます。これにより、リミックスが機能していることを視覚的に確認できます。
- Sony Venice 2 カメラのサポート:Premiere Pro で、Sony VENICE 2 カメラがサポートされるようになりました。
その他すべてのアップデート内容の確認はこちらから
価格とシステム要件
Premiere Pro 22.3は、Windows 10(64 ビット)1909 以降、macOS v10.15(Catalina)以降で利用できます。より詳しいシステム要件はこちらから
Premiere Proの単体プランは
- 年間プラン, (月々払い) — 2,728 円/月(税込)
- 年間プラン, (一括払い) — 28,776 円/年(税込)
- 月々プラン — 3,828 円/月(税込)
となります。
また、6,248 円/月 (税込)Creative Cloudコンプリートプランの一部としても利用できます。
詳しい価格はこちらから
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