2022年3月3日(現地時間)- BiteTheBytesは、リアルタイム地形&景観ジェネレーターのメジャーバージョン World Creator 3 をリリースしました。
World Creator について
World Creatorは、GPUを利用したリアルタイムのプロシージャル地形&景観ジェネレーターです。元々はGeo Controlという名前でしたが、開発者であるJohannes Rosenberg氏の病気により開発が止まってしまった後、BiteTheBytesがWorld Creator(2011年)という名前で復活させました。
2017年には、初のGPU搭載地形アプリケーションとして再開発され、 Unityエンジンをベースにしたスタンドアロンアプリケーション World Creator 2 としてリリースされました。
現在、世界中で15,000以上の顧客を抱える人気のソフトウェアです。World Creatorで作成した地形は、メッシュやマップとして、様々なゲームエンジンや3Dアプリケーションにエクスポートして使用することができます。
World Creator 3
World Creator 3は、エンジンやツールへの依存をなくすため、再びゼロから開発し直されています。UIも変更され、以前のバージョンと比較してより多くのツールや機能を備えています。以下、World Creator 3の機能を紹介したいと思います。
プロシージャルな地形生成
World Creators独自のプロシージャルジェネレータは、さまざまな種類のフィルタを適用、組み合わせて、作成した地形や他のソースからインポートした地形を変更することができます。浸食、川や湖の作成、堆積物の適用、変形、様式化、水の流れや堆積物の運搬、堆積物の沈殿などのシミュレーションを、完全にリアルタイムで行うことが可能です。
強力なシェイプデザイナー
ゼロから手作業で地形を作成したり、既存の地形を利用して世界にスタンプを押したり、これらの両方を組み合わせて思い通りの地形を作成することができます。Shiftキーを押すと地形を押し上げたり編集できます。
クイック ベースシェイプ 作成システム
火山や警告など、さまざまな地形のベースとなる形状があらかじめ多数含まれており、ワンクリックで地形を作成することができます。
リアルワールドマップブラウザの統合
Map Tilerが統合され、衛星写真や地形図のデータをリアルタイムで使用することができるようになりました。こちらからアカウントを作成してトークンを発行すると使用することができます。
無料から使用可能ですが、衛星写真では透かしが入ったり制限があります。有料のプランやトークンの取得方法はこちらから確認することができます。
リアルな侵食・堆積システム
地形に様々な侵食や堆積物を適用して、リアルな地形を作成することができます。熱的侵食、河川侵食、水流、砂、土砂の輸送や堆積をシミュレートすることが可能です。
マテリアルシステム
■Adobe Substanceのマテリアルをフルサポート
Adobe Substanceマテリアルに完全対応しました。Substanceマテリアルのプロパティはすべてコントロール可能です、水や雪を追加したり、色を調整したりと、思い通りの外観に仕上げることができます。
■グラデーションシステム
World Creatorでは、既存のグラデーションプリセットを使用するか、独自のグラデーションを作成、特定の地形の特徴に基づいて地形を着色し、実際の衛星地図のように見せることができます。草原、森、岩場、雪など、ワークフローを改善するために多くのプリセットが用意されています。
グラデーション作成ツールでは、World Creatorのアプリケーションウィンドウの外のカラーを抽出することができるリアルタイムカラーピッカーも備わっています。
また、独自のプリセットを作成し、他のユーザーと共有したり、お客様のプリセットをインポートすることも可能です。
■様々なテクスチャに対応
PNG、TIF、JPG、TGA、BMP、GIF、その他のフォーマットに対応し、アルベドマップ、法線マップ、変位マップ、AOマップ、ラフネスマップなど、あらゆるソースをインポートすることができます。
また、カスタマイズ可能なパターンインポート機能により、ワンクリックでパッケージの各テクスチャを一度にインポートすることもできます。
■ルールベースの分配システム
World Creatorのルールベースのマルチレベル分布システムにより、あらゆる種類の地形の特徴をマスクすることができます。シンプルなスロープベースのマスキングから、フロー、カーブ、キャビティなど、想像できる限りの機能を備えており、短時間で地形を作成するのに役立ちます。
■16種類のPBRマテリアル
ロイヤリティフリーで使用することができる16種類のPBRマテリアルが含まれています。World Creatorを購入後、カスタマーポータルからさらに追加で100種類以上のPBRマテリアルがDLCとして利用可能となります。
独自のレンダリングエンジン
レンダリングには、独自に開発したリアルタイムに動作する高性能レイトレーサーが使用されています。
また、ローエンドのグラフィックカード用の実装とともに、NVidiaのGPUを搭載したレイトレーシング・システムのサポートする予定となっています。
リリースノートのようなものがないので正確に新機能は分かりませんが、その他の機能、搭載されているフィルターやマスクについてはこちらのページから確認することができます。
価格とシステム要件
World Creator 3 は、
Windows 7(64ビット)以降で利用することができます。Macバージョンは2022年6月に予定されています。(以前のバージョンのWorldCreatorはWindowsとMacで利用できますが、年間サブスクリプションまたは永久ライセンスのいずれかを購入した場合に限ります。)
価格は以下の通りです。
●Individual ライセンス(趣味、インディ―開発向け)
- 永久ライセンス:349.00ドル
- サブスクリプション:16.90ドル/月、169.00ドル/年
●Small Company ライセンス(1Mドル未満の年間収益)
- 永久ライセンス:689.00ドル
- サブスクリプション:34.90ドル/月、349.00ドル/年
●Large Company ライセンス(1Mドルを超える年間収益)
- 永久ライセンス:2489.00ドル
- サブスクリプション:128.90ドル/月、1289.00ドル/年
2020年5月以降に購入または保守を延長された方は、新バージョンに永久にアクセスできます。また、前バージョンのWorld Creator 2は、新バージョンを購入された方全員が利用可能です。
教育・学術機関向けのライセンスもあります。詳しい価格オプションの確認はこちらから
またWorld Creatorは、Otoyと提携しておりOctaneサブスクリプションの一部としても利用することができます。
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