Blender用の高速UVパッキングアドオン UVPackmaster 3 がリリース、GPU対応、整列アルゴリズムの導入など

2023年3月28日更新：アップデート・価格情報を更新しました。

glukoz氏は、Blender用UVパッキングソリューションの新しいメジャーリリース「UVPackmaster 3」をリリースしました。

UVPackmaster3
1. 新機能ハイライト
アップデート情報
価格とシステム要件
1. UVPackmaster 2からのアップグレードについて

UVPackmaster3

UVPackmasterは、ユーザーから多くの高評価を得ている人気のあるBlenderアドオンです。この最新リリースでは、次のような新機能があります。

【新機能リスト】

Groups To Tiles モードが大幅に改善、設定の柔軟性を最大限に高め、最先端のUDIMワークフローに対応できるようになりました。
手動でのUVグループ化ワークフローの改善 – 番号ではなく、名前の付いたグループを使用します。
パッキング時にUVアイランドに優先順位をつけることができます。
高度なUVアイランドアラインメント（整列）/スタッキング操作（頂点ごとの補正を含む）。
エンジンで加速された（engine-accelerated ）補助操作：オーバーラップするアイランドの分割、アイランドの分割の取り消し、テクセル密度の未選択への調整。これらの操作は UVPackmaster 2 にすでに存在していましたが、Python で実装されていたため、大きな入力に対して遅いものでした。UVPackmaster 3 では、新しいアーキテクチャのおかげで、これらの操作はすべてエンジンのアクセラレーションで実装されています。そのため、常に1秒以内に実行されることが保証されています。
応答性を念頭に置いて実装された、改善され、再設計されたUI – 現在選択されているモードで使用されるオプションのみが表示されます。
新しい、快適なプリセットシステム。
改善された、精巧な運用ステータスレポート。
一般的なユーザーエクスペリエンスが向上。
スクリプト可能な新アーキテクチャにより、独自の操作ロジックを記述したり、既存の操作を自由に調整することができます。

これらの新機能は以下の動画で確認することができます。

新機能ハイライト

■GPUアクセラレーション

UVPackmaster 3は、Blenderのための効率的で完全な機能を備えたUVパッキングエンジンです。CPUでのパッキングという点では最も効率的なUVパッカーとされていますが、このリリースでは、アルゴリズムのCudaアクセラレーションが実装されました。GPUで実行した場合、他のすべてのパッカーを大幅に凌駕するとのことです。

■高度なUVアライメント/スタッキングアルゴリズムを導入

このリリースでは、高度なUVアライメント/スタッキングアルゴリズムとその他の補助ツールが導入され、単なるUVパッカーではなくなりました。

これらの機能はすべてエンジン加速で動作し、最大限の効率を実現します。

■手動でのUVグループ化ワークフローの改善

UVアイランドを任意の数の名前付きグループに分割することができます。ワンクリックで全てのグループを詰め込み、以下の項目を完全に制御できます。

各グループのターゲットUVボックス
相対的なテクセル密度
グループのパッキング順序（グループは互いに重ねてパッキングすることができます）。

■UVアイランドに優先順位付け

優先順位の低いアイランドにスケールリミットを割り当てることが可能になりました。

■スクリプト可能なUVパッキングエンジン

UVPackmaster 3は、拡張性の高さを意識して新しいスクリプト可能なアーキテクチャをベースになっています。主なパッキングアルゴリズムは、依然としてコンパイルされたエンジンコードの形で提供されていますが（効率を最大化するため）、操作のロジックは人間が読めるPythonコードによって決定され、エンジンに組み込まれたインタプリタによって実行されます。

この新しい設計のおかげで、ツールの改良が速くなり、ユーザーのニーズにより多く合わせることができるようになりました。

Pythonの統合により、ユーザーは自分のコーディングスキルを使って、自分のニーズに合わせて操作ロジックを調整できます。さらに既存のエンジン操作を調整できるだけでなく、新しいオペレータ、パネル、プロパティでツールを拡張し、オリジナルのアドオンのコードに干渉することなく、それらすべてを Blender 用 UVPackmaster アドオンに簡単に統合することが可能です。

アップデート情報

リリース 3.0.6

Linuxのサポート：Linux固有の要件の詳細については、ドキュメントを参照してください。
新しいパッキングモード Groups Independently：多数のUVをバッチで処理する場合に便利です。
Pixel Marginサブパネルの新しいパラメータ Extra Margin To Others ：パックされるアイランドと他のアイランド（Pack To Othersモード使用時の非選択アイランド）間の追加ピクセルマージンを指定することができます。
新しいアドオンの一般オプション Box Border Width ：操作中にUVエディタでレンダリングされるボックスのボーダーの幅を決定します。
新しいアドオンの一般オプション Append Mode To Operator Name ：このオプションは、UVPackmasterオペレータをQuick Favoritesに追加したい時のみ、一時的に有効にすることができます。このオプションを有効にしてオペレーターを追加すると、選択したモード名がQuick Favoritesリストのオペレーター名に恒久的に付加されます。
Groups To Tiles モードの改善：
- グループ化スキーム（手動グループ化）を使用する際に、特定のグループに対して選択されたグローバルオプションをオーバーライドする機能。
- 新しい自動グループレイアウトモード：AUTOMATIC（VERTICAL）、AUTOMATIC（HORIZONTAL）
- 新しいパラメータグループごとのタイル数：自動グループ化方法を使用する場合のグループごとのタイル数を指定できます。

リリース 3.1.0

Mac のサポート (Intel と Apple M1)：Mac固有の要件に関する詳細は、ドキュメントをご覧ください。
膨大な数の UV 面（数百万以上）を含む UV マップに対する大幅なパフォーマンスの最適化：ベンチマークによると、新しいエンジンのリリースでは、1500万面を含む UV マップを約 160 秒でパックできるようになりました。重い UV マップ（例えばフォトグラメトリー用途）を扱うすべてのユーザーは、このページからヒントを得ることができます。
アイランドの位置合わせのための新しいモード Topology：この最も高度なモードは、2つのUVアイランドの頂点位置だけでなく、頂点がどのように接続されているか（アイランドトポロジー）も考慮されます。新しいリリースでアライメントツールがどのようにリファクタリングされたかの詳細については、こちらのページをご参考に
MSストアからダウンロードしたBlenderをサポート（Windowsの場合）
アイランドグループ化のための新しい補助操作：自動グループ化をグループ化スキームに適用します。

リリース 3.1.1

“Split Overlapping Islands “操作で、アイランドに割り当てられた “Align Priority “値に従ってアイランドを並べることができるようになりました。そのため、[Split Overlapping Islands]と[Undo Island Split]ボタンは、今回のリリースでAuxiliary OperationsパネルからAligning Toolsモードへ移動しました。次のチュートリアル部分を参考。

アイランドスタッキングの新しいパラメータ Match 3D Axis：整列時に、3D空間の指定された軸に沿って同じマッピング（テクスチャ）方向となるUVアイランドの方向のみを受け入れ、整列させます。この新しいパラメータとその使用に関する重要な詳細については、チュートリアルのこの部分をご覧ください。

新パラメータ Flipping Enable：パッカーの操作時にアイランドを反転させることができます(反転とは、1軸上で負の値でスケーリングすることを意味します)。このパラメータは、アイランドを整列（スタック）させるのと同様に、パッキング中に使用することができます。
Packer出力のフォントサイズを制御する新しい一般的なパラメータが追加。
トポロジー解析アルゴリズムの改良：新リリースでは、無効なトポロジーエラーは少なくなりました。

リリース 3.1.2

新機能 UVs To 3D Space：ワンクリックで全てのUVを3D空間の指定された軸に沿わせることができます。
新しいモードで利用可能な、” Other Tools “が追加
特定のシナリオにおけるマルチスレッドの実装が改善
膨大な数の小さなUVアイランドを含むUVマップのパッキング密度が改善されました。
マウスドラッグによるアクティブなターゲットボックスのサイズ変更と、他のボックスの境界へのスナップ機能。
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オーバーラップチェック操作の大幅なパフォーマンス最適化(UVマップに膨大な数の島が含まれる場合)。
新しいTexel Densityポリシー AUTOMATIC：これは、相対的なテクセル密度を自動的に処理します。2つのグループは、ターゲットボックスが交差する場合にのみ、相対的なテクセル密度が維持されます。
新しい一般アドオンオプション Hide Engine Status Panel：アドオンタブのエンジンステータスパネル（ヘッダーのエンジンバージョンを表示するパネル）を隠します。
新しい一般的なアドオンオプション Orientation-Aware UV Islands：このオプションは、2つのUV面が1つのUVアイランドに属するかどうかを判断するために、パッカーが使用するアプローチを定義します。デフォルトのアプローチ（オプションがチェックされていない）は、Blenderが面をアイランドに分割する方法と同等ですが、これは場合によっては問題が生じます。例えば、似たような形状の2つのアイランドが重なっている場合、デフォルトのアプローチでは両方のアイランドがマージされてしまう可能性があります。このような場合、このオプションを有効にすると問題が解決されます（アイランドがマージされるのを防ぐ）。

リリース 3.1.3

このリリースでは、スタックグループが追加されました。スタックグループを使用すると、パックする前に特定のアイランドを自動的に整列（スタック）し、スタックされたアイランドを一緒にパックすることができます。スタックされたアイランドは、パッキング中に分割されることはありません。

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UVPackmaster 3 のすべてのアップデート履歴の確認はこちらから

価格とシステム要件

UVPackmaster 3は、Windows 10/11 64-bitで動作するBlender 2.8x, 2.9x, 3.xで利用できます。LinuxとMacOSのサポートもまもなく追加される予定のようです。

価格は、44ドル～となっています。

UVPackmasterを購入すると、生涯使用できるライセンスが与えられます。また、UVPackmaster 3 の今後のすべてのアップデートを無償で入手できます。

価格の確認はこちらから（Blender Market / Gumroad）

また、以前紹介したUVPackmasterの無料版に今のところ変更はなく、引き続き利用できます。

https://cginterest.com/2020/10/28/%e9%ab%98%e9%80%9fuv%e3%83%91%e3%83%83%e3%82%ad%e3%83%b3%e3%82%b0%e3%82%a2%e3%83%89%e3%82%aa%e3%83%b3-uvpackmaster-2-standard-edition-blender%e7%89%88%e3%81%8c%e7%84%a1%e6%96%99%e3%81%ab/