2021年12月9日(現地時間)Unityは、AIを活用したマテリアル作成ツールの最新アップデートUnity ArtEngine 2021.15.1をリリースしました。
新機能ハイライト
このリリースでは、完全なマテリアルを使ったクローンスタンプ、Baker、Plane Generator、HD レンダーパイプライン(HDRP)リアルタイムレンダラーなど、様々な機能が追加されています。
完全なマテリアルを使ったクローンスタンプ
これまで最も要望の多かったツールの1つ、ArtEngine の完全なマテリアルを使ったクローンスタンプ(full material Clone Stamp)機能が追加されました。
他のアプリケーションのクローンスタンプと異なり、ArtEngine のクローンスタンプはマテリアル内のすべてのマップに対して機能し、タイリングに必要なラップモードも備えています。つまり、アルベドレイヤーに加えた調整は、法線マップやハイトマップなどの他のビットマップにも適用されます。
Baker と Plane Generator ノード
マテリアルを作るためのフォトグラメトリは、タイル状の素材を処理するのに必要なソフトウェアパッケージの数が多いため、敷居が高いと思われがちです。そこで、Baker と Plane Generator ノードを追加して、ワークフローが簡素化されました。
Bakerを使用すると、一般的なマップタイプ(法線、アンビエントオクルージョンなど)をワークスペースで直接ベイクできるため、追加のベイクパッケージが不要になります。
Plane Generator は、高解像度のディテールを投影するためにベイクを行う面を作成するという、これまで手作業で行っていたプロセスを自動化します。このツールにより、再構成された生のメッシュを受け取って、スキャンの最適な中間点に投影された平面を軸に沿って作成することで、ベイクを行う面を作成するために別のモデリングアプリに移動する必要がなくなります。
Unity のリアルタイムレンダラー
あるアプリケーションでコンテンツを作成した後、Unityでレンダリングが異なることに気がつくと、フラストレーションが溜まります。そこで、ArtEngineから離れることなく、HDRPシーン内でArtEngineのマテリアルを視覚化する方法が考えられました。
ArtEngine の任意のノードを右クリックし、View in HDRP Viewer を選択すると、Unity が提供するスタンドアローンの HDRP リアルタイムレンダラーを起動できます。
このウィンドウは、ノードが更新されると反映され、マテリアルが最終的に Unity シーンでどのように表示されるかを知ることができます。また、さまざまなポストプロセッシングエフェクトをオン・オフすることもできます。
アップグレードされた UI
ArtEngine の UI が一新され、ノードグラフ内ですでに実行されたノードを解析するのがより簡単になりました。
実行、未実行、エラー状態のノードは色分けされ、ボタンやトグルの色の使い方がわかりやすくなっています。また、2D ウィンドウおよび 3D ウィンドウのヘッダーパネルとフッターパネルをあらかじめ設定したものにしたことで、これまでの ArtEngine の中で最も見栄えの良いバージョンになっています。
この数か月の間にいくつかのメジャーリリースがあり、新しい Chrome Ball ノードやUnity Direct Link 機能などが追加、また新しいスタイルトランスファーノードのベータ版が利用可能になっています。
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価格とシステム要件
ArtEngine 2021.15は、Nvidia GPU 搭載の Windows10とWindows8.1を実行しているマシンでのみサポートされてます。
詳しいシステム要件はこちらから
【内容】
- 30 日間無料トライアル
- テンプレート
- メールサポート
- マテリアルとプロジェクトの数は無制限
- Unity プロジェクトとのシームレスな統合を実現する ArtEngine Importer
■ArtEngine Pro:12,540円/月(税込)(104.50ドル/月、1,254ドル/年)または 150,480円/年(税込)
【内容】
- ArtEngine スタンドアロン製品に含まれるすべての機能
- 完全なオフライン機能
- バッチング
■ArtEngine Studio:44,000 円/月(税込)(366.30ドル/月、4,400ドル/年)または 528,000円/年(税込)
【内容】
- ArtEngine Pro のすべての機能
- コマンドラインインタフェース
- マルチサイトの利用
- アウトソースパートナーの利用
- 専用のサポート
- 四半期ごとの Learn Live セッション
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