UVマッピングソフト Rizom 2022 がリリース、パフォーマンスの向上、Autofit機能の廃止など

CGソフト

2021年11月24日(現地時間)Rizom-Labは、UVマッピングソフトウェアの最新アップデートRizom 2022 をリリースしました。

新機能と改善

このリリースでは、特にUDIMワークフローを視野に入れて、パッケージングアルゴリズムの高速化が図られています。これは時間のかかる膨大な作業であったようです。また、AutoFit機能が廃止されています。

パフォーマンスの向上

UDIMやゲームアーティストのニーズに合わせたパッケージングに重点を置き、パッキングの再構築と最適化に多くの時間が費やされました。

その結果、パッキングの際には、大幅なスピードアップが期待できます。

この再作業は非常に複雑な作業であったため、2021年の間、静かだった理由のひとつだったとのことです。

Autofitが廃止

Autofitは単一サイズのパッキングソリューションであり時代遅れになってきていました。そのため、スケーリングに基づいてカスタマイズ可能な新しいソリューションに置き換えられました。

Autofitに代わるスケーリングオプションは、2つのステップで構成されています。このようにすることで、一律のパックを実行するのではなく、パッキングスケールやテクセル密度(texel density)をカスタマイズできるようになりました。以下はその手順です。

  1. まず、スケーリングモードを設定します。Keep、Average、Follow、Texel Densityのいずれかを設定します。
  2. 次に、Scaling Factorを設定します。デフォルトは100%です。
  3. 必要であれば、この段階で「Initial Orientation」を設定することもできます。

これは、トリムシートやLODタイプのパック、UDIMワークフローなどで特に便利です。使い方もほとんどの場合、スケーリングモードとファクターを定義してパックを実行するだけなので簡単となります。

パックのトラブルシューティング用のオプションも用意されています。島のサイズが小さすぎたり大きすぎたりする場合は、テクセル密度の設定に基づいてRizomがサイズの調整を計算することでスケールを調整することができます。さらに、独立したスケーリングを可能にする機能もされ、大きな島を小さな島よりも大きな倍率でスケールダウンすることができます。これは特にゲームアーティストにとって便利な機能です。

また、細かくパックを調整するための2つのスケーリングオプション Scaling MinimumとMaximum はデフォルトで「Free」に設定されており、必要に応じて自由にスケーリングして、Autofitを使用しているときと同じようにパックをフィットさせることが可能です。

Nested Groups

グループ化機能では、パッキングの設定が大幅に改善されたことに伴い、ユーザーからの要望が多かった、ラベル付きグループ、名前変更可能なグループ、ネストしたグループが実装されました。

新しい「 Islands and Group(島とグループ)」パネルでは、島とグループの両方を編集することができます。またパネルには、ネスティングやグループフレームのロックなどの新機能の追加に加え、パッキングパネルのロック機能が追加されています。グループの表示方法もここで定義しています。

RizomUVは、グループとグループのコンテンツを区別しているので、次のようなことが可能です。

  • グループのフレームをロックしても、グループのコンテンツはロックしないでおくこと。
  • 1つの場所にとどめておきながら、パッキングが可能(LoDのパッキング調整のように)
  • 重なっているものだけをグループ化すること。

作業の流れは変わらず、島を選択してGボタンを押すとグループ化されます。グループ化した後は、パック(P)を実行したり、回転、拡大縮小、整列など、必要に応じてグループを修正することができます。グループの中にグループを入れ子にするには、グループ内の島や要素を選択して、Gを押してグループ化すると、入れ子になったグループが作成されます。グループ化を解除するには、CTRL+Gを押します。

ヒストグラム

画面下のカラーバーが改良され、Texel DensityとDistortion(歪みに)のヒストグラムになりました。これにより、ヒストグラム上のポイントをクリックするか、ドラッグして範囲を選択することができます。

Distortionは島ごとのストレッチを計算することで色の値を得ています。Texel Densityは、Layout Panelで定義したTexel Densityから色の値を取得します。すべてが青であれば、ポリゴンにスペースがありすぎるので、Texel Densityを減らす必要があります。赤は、スペースが足りないことを意味し、Texel Densityを上げる必要があります。灰色であれば、ちょうどいい感じとなります。

Seam Markers

Seam Markerを使用すると、選択されたエッジと(カットされた)対応するエッジを結ぶ線が可視化されます。

Edit>Preferences、で表示する量を定義でき、その色はエッジモードのポリの上の線と同じになります。ただし、多くのシームを表示させるとCPUに負担がかかるので注意が必要です。

ユーザーマニュアル ベータ版

ユーザーマニュアルが公開されました。まだベータ版とのことですが、Rizom UVの機能や使い方を調べることができます。

ユーザーマニュアルページへ

他にも多くの改善や修正があります。

すべてのアップデート内容の確認はこちらから

価格とシステム要件

RizomUV2022 は、Windows 7 / 8 / 10 – (64 bit)、macOS 10.12.5以降、Linuxで使用できます。3ds Max、Blender、Cinema 4D、LightWave、Maya、Modo、ZBrush用のブリッジプラグインもあります。

ライセンスは、インディーユーザー(年間10万ユーロ未満の収益を上げているアーティストや企業)とプロユーザーの間で異なります。

インディーユーザーは、永久ライセンスとサブスクリプション形式のライセンスを利用できます。プロユーザーはサブスクリプションのみです。インディーライセンスは2台のコンピューターにノードロックされていますが、プロユーザーはフローティングライセンスをレンタルすることもできます。

RizomUV VSの場合、インディーライセンス永久ライセンスは149.90ユーロ(約19000円)、サブスクリプションは14.90ユーロ/月(約1900円)です。Proライセンスは34.90ユーロ /月(約4500円)です。

RizomUV RSの場合、インディーライセンス永久ライセンスは299.00ユーロ、サブスクリプションは29.90ユーロ/月です。Proライセンスは59.90ユーロ/月です。


RIZOMUV KILLS ONE OF ITS MOST POPULAR FEATURES

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