Maya 2022.2 がリリース、ソリッド化デフォーマの更新など

CGソフト

2021年9月22日(現地時間)Autodeskは、3Dアニメーションソフトウェアの最新アップデート Maya 2022.2 をリリースしました。

新機能ハイライト

今回のアップデートでは、Solidify デフォーマのアップデート、アプリケーションホームの簡素化、USDの改善など、いくつかの改善と修正が行われています。また、Bifrostもアップデートされ、いくつかの操作性の改善がされています。

デフォーマの更新

ソリッド化(Solidify)デフォーマ

にスケーリング(Scaling)セクションが新しく追加され、タグ付けされたジオメトリのサイズを変更できるようになりました。

スケールモードの設定では、変形がどのようにジオメトリを扱うかを、エッジ、エッジグローバル、スケールで決定することができます。

  • エッジ(Edge)は、エッジ長の相対的な変化に基づいて、各コンポーネント タグの「アイランド」のスケールを算出します。
  • エッジ グローバル(Edge Global) は、すべてのコンポーネントタグ アイランドのスケールの平均値を算出し、個々のリジッドに一律に適用します。
  • スケール(Scale)エンベロープを使用すると、エフェクトをブレンドできます。

法線スケール(Normal Scale)

フィールドおよび接線平面のスケール(Tangent Plane Scale)フィールドを使用すると、スケール エフェクトに均一なオフセットを適用できます。

Bifrostの改良

Maya 2022.2 には、新機能、パフォーマンスの改善、バグ修正などを含む Maya 向けの Bifrost 拡張機能バージョン 2.3.0.0 が搭載されています。

Bifrost 2.3.0.0 プラグイン では、仮想スライダを使って滑らかにポートを変更、不明なノードで壊れたグラフを修正することなど、いくつかの使い勝手の改善が行われています。

また、シミュレーションの作成機能がより使いやすくなり、フィールドや値の配列など、複数のタイプを使用して放出時にソース プロパティを変更できるようになっています。

最近追加された機能とバグ修正についての確認はこちらから

Bifrost の最新バージョンはこちらからダウンロード可能です。

USDプラグインの改善

USDプラグインの最新アップデートには、安定性に関する修正が含まれているほかに、VP2 レンダー デレゲートのカード描画モード、既定のマテリアル モードでワイヤフレームとして描画されたパッチ カーブ、カラー管理のサポートの改善など、評価に関する修正が追加されています。

また、このバージョンには、共有不可ステージのサポート、アトリビュートエディタ(Attribute Editor)の改善(プリミティブへのメタデータの追加)、ポイント インスタンスの選択、ポイントスナップのパフォーマンス、EXRテクスチャと USDZ読み込みのサポートなどの新機能とパフォーマンスの改善が含まれています。

USDの機能とアップデートの完全なリストについてはこちらから

公式の Autodesk Maya USD GitHub リポジトリにアクセスすると、いつでも最新バージョンの USD をダウンロードできます。

Python 3に移行

Maya は、Python 3 に移行しています。この移行によって、Python スクリプトとプラグインを Python 3 に変換できるようになりました。

Python Software Foundation は2020 年 1 月に Python 2 のサポートを終了しました。これに対応して、Maya はすべてのプラットフォームで、既定で Python 3 モードによって起動することができます。

その他の新機能

■アプリケーションホームの改善アプリケーション ホーム

最近使ったファイル(Recent File)のリストが更新され、右側のメニューを使用してファイルの場所を表示できるようになりました。

■Arnold for Maya の更新

Maya 2022.2 には MtoA 4.2.4 が搭載されています。詳細についてはこちらから(Arnold for Maya リリース ノート)

■スクリプトエディタ(Script Editor)の改善

スクリプトエディタに新しいオプションが追加され、より使いやすくなりました。新しい「すべてのスクリプトタブを保存(Save All Script Tabs」オプションは、開いているスクリプトタブをファイルに保存し、簡単に復元できるようにします。「タブとスペースを表示する(Show tabs and spaces」は、スクリプトエディタでタブとスペースのインジケータを視覚的に表示し、ホワイトスペースを表示します。

■新しい環境変数

次の 2 つの環境変数が新たに追加されました。

  • MAYA_SEQUENCER_ENABLE_AUDIO_FIX は、カメラ シーケンサ(Camera Sequencer)で複数のオーディオ クリップを再生するときに発生する音声の乱れを軽減します。
  • MAYA_DISABLE_LOD_VISIBILITY は、LODVisibility アトリビュートが変わるたびに評価マネージャ(Evaluation Manager)によって評価グラフがリビルドされないようにします。

■Maya devkit とコマンドの更新

2022.2 では Maya API が更新されています。詳細はこちらから


Maya 2022.2 でのすべてのアップデート内容の確認はこちらから

価格とシステム要件

Maya2022.2は、Windows 10、Linux RHEL / CentOS 8.2 , 7.6-7.9 とmacOS10.13以降で利用することができます。

価格はサブスクリプション形式のみで、36,300/月(税込)、286,000円/年(1か月あたり22,734円)、772,000円/3年(1か月あたり20,473円)

また、条件にあてはまる方はIndieライセンスを購入することが可能です。価格は42,900円/年です。より詳しい情報は以下の記事をご覧ください。

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