Adobe Photoshop の3D機能が廃止に

CGソフト

技術的な理由から、Photoshop の 3D機能セットは最新のオペレーティングシステムでは正確に動作しないため、Photoshop 22.5 をもって、機能を削除するプロセスが開始されました。3D機能を使用する場合、警告メッセージが週に1回表示されるようです。

Photoshop の3D機能が廃止する理由

Photoshop での GPU の採用は、Macintosh と Windows の両方で GPU を使用するための標準的な手段である、共通の GPU ソフトウェアインターフェイス(Open GL)を通じてのみ実現可能でしたが、近年、Windows 用と Macintosh 用の「ネイティブ」GPU API(Direct X および Metal)が、旧世代の API を凌ぐ安定性とパフォーマンスを提供するようになりました。

OpenGL は、10 年以上前に Photoshop に導入された3D機能の中核であり、最初は「Photoshop Extended」の特別な機能として導入され、後に Photoshop のすべての Creative Cloud サブスクリプションに組み込まれました。

新しいネイティブ API への移行と 3D製品の Substance ラインによる Adobe の3D ツールの最近のリニューアルにともない、Photoshop の従来の3D機能セットを廃止することが決定されたとのことです。

削除される機能

この移行の中心はPhotoshopのコア3Dエンジンを削除することであり、その結果として次の機能が削除されます。

  • 3D ワークスペースでのすべての操作
  • 3D プリント
  • 法線マップフィルターおよびバンプマップフィルター(これらのフィルターが適用されたスマートオブジェクトを含む)
  • 照明効果
  • すべてのあらゆる押し出し(テキストの押し出しを含む)
  • 球パノラマの編集とサポート
  • すべての 3D 形式の読み込み/書き出し

最新バージョンの Photoshop を使用する必要があり、3D機能を使用する必要がある場合

短期的には、テクノロジープレビュー環境設定を使用して 3D 機能の前回の動作状態をエミュレートすることができます。Photoshop/環境設定/テクノロジープレビューに移動し、「ネイティブカンバスを無効にする」ボックスをオンにして、Photoshop を再起動することで3D機能を使用できます。ですが、最新のオペレーティングシステムでは、このオペレーティングモードの信頼性が低下しているので、注意が必要です。

Photoshopの3D機能でより安定したパフォーマンスが必要な場合は、Photoshop のバージョン 22.2(2020 年 12 月)を使用することが推奨されています。このバージョンは、2021 年 8 月以降最大 2 年間 Creative Cloud デスクトップアプリケーションで使用できます(ただし、22.2 のオペレーティングシステム要件は、2020 年 12 月のリリース時点のままです)。

将来、Photoshop 23.0 がリリースされると、最新バージョン(23.x 以降)と、22.2をインストールして、両バージョンを簡単に切り替えられるようになるようです。

Photoshopの3D機能の今後

Adobeによると、Substance製品の3D作成ツールの改善の継続、新しい 3D 機能の追加、他のAdobe 製品への共通3Dレンダラーの拡張を通じて、Photoshopにも同じレンダリングエンジンが組み込まれ、Substanceモデルおよびテクスチャの整合性のとれた表示と操作をPhotoshop内でも行えるようになるとのことです。


その他の詳しい情報は、Photoshop の 3D 機能 | 廃止された 3D 機能に関するよくある質問 ページへ

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