2021年4月23日(現地時間)iToo software は、3dsMax用のアーティストフレンドリーなパラメトリックモデリングおよびスプラインクローニングプラグインの最新アップデート RailClone 4.3 をリリースしました。
RailClone 4.3 新機能
このリリースでは、3ds Max 2022への対応し、高速で多機能になるような便利な改善がされています。
VRayMultiSubTexとVRayUVWRandomiserマップでの「Instance ID」モードのサポート
まず、V-RayユーザーはVRayMultiSubTexとVRayUVWRandomiserマップをRailCloneで使用できるようになりました。インスタンスIDモードを有効にするだけで、各セグメントのUVWのスケール、オフセット、ローテーションをランダムに行うことができます。ビットマップをランダムに割り当てることができ、その中には色相、輝度、ガンマをランダムにする機能も含まれています。
この2つのマップやRailCloneのUVW XFormノード、RailClone Colorなどを併用することで、パラメトリックモデルに多くのバリエーションを加えることができます。
複雑なスタイルのパフォーマンスを改善
多くのノードで複雑なスタイルを作成しているときのRailCloneオブジェクトの評価がより早くなりました。アセットのいくつかは、最大500パーセント高速化します。
TransformオペレーターにDeformタブを追加
今後のスタイル構築に影響を与える最大の変更として、新しいDeformタブがTransformオペレーターに追加されました。このタブには、セグメントノードにあるデフォーム設定がすべて組み込まれています。大きな違いは、複数のセグメントのデフォーム設定を一度に簡単に変更できるようになったことです。
新しいデフォーム設定には別の機能もあります。RailCloneを使って、下の画像にあるような円形の建物を作成しているとき、このようなスタイルを正しく作成するためには、セグメントが円形のスプラインを中心に曲げられるようにしなければいけません。これを実現するには、Bend > Deform を有効にする必要があります。
次に、この建物を作るために使用したジェネレーターを別のリニアアレイの中に入れ子にして、いくつかのポッドをカーブしたパスに沿って分配すると、ベンドを有効にしたので、それぞれのポッドはパスに沿って変形してしまいます。RailClone 4.3以降では、ネストされたジェネレーターの後にTransformノードを追加して、Deform設定をオーバーライドすることができます。セグメントは円の周りで変形して1つの建物を作りますが、その後はそれ以上の変形は行われません。これにより、RailCloneでネストしたジェネレーターを使用する際の可能性が広がります。
スタイルエディターのアップデート
スタイルエディターがMaxのDarker UIに合わせて、また最近リリースされたForest Pack 7に調和するように微妙に変更されたました。
さらにフォントとテキストサイズをカスタマイズする新しいオプションが追加されています。この新しい設定にアクセスするには、スタイルエディタを開き、Options > Preferences を選択します。Default Font を有効にし、ellipsisをクリックすると、書体とサイズが変更されます。
新しいマクロ
最後に、今回のリリースではいくつかの新しいマクロを追加されました。いくつかのマクロは、以前のチュートリアルで登場し、現在はコアアプリケーションの一部となっていますが、多くはまったく新しいものとなっています。
チュートリアルにあったものとしては、3つのノードを必要とするだけで、1つのマップから複数の板状のテクスチャを抽出できる5つのフロアジェネレーターや、フィロタクティックスパイラルを作成する珍しいマクロなどがあります。
新しいマクロには、多数の新しいロジックノードが含まれており、新しい配列属性ノードと組み合わせることで、ユーザーは式エディタを使用したり理解したりすることなく、低レベルのパラメータに簡単にアクセスできます。また、橋や遊歩道に最適なXスプラインとサーフェイスの間の距離を計算するノードや、Y軸のアダプティブ・スケーリングを可能にするノードもあります。これらのマクロは、RailClone Liteでも利用可能です。
リリースノートの確認はこちらから
価格とシステム要件
RailClone Pro 4.3 は、3ds Max2013以降のプラグインとして利用できます。
価格は1年間のメンテナンスが含まれるライセンスが1シート220ユーロ(約29000円)となっています。
まだRailCloneのユーザーではない方は、Pro版の機能の多くを持ち、有効期限がなく、商業的に使用できる無料のLite版が利用できます。
RailCloneの無料版 RailClone Lite 4.3 のダウンロードはこちらから
RailCloneのメジャーリリースは今年の後半に予定されているとのことです。
RailClone 4.3 – Improved Performance, Deform Controls, New Macros, and more
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