2021年4月14日(現地時間)Nevercenterは、軽量で高速な3DポリゴンモデリングとUVマッピングソフトウェアの最新のメジャーアップデート 「Silo2021」 と Epic GamesのUnreal Engineを搭載した新しいタイプのスタンドアロンのリアルタイムレンダラーとVRビューワー「Milo」をリリースしました。
Silo2021
Siloについて
2003年に最初にリリースされたSiloは、軽量で高速な3DポリゴンモデリングとUVマッピングソフトウェアで、業界水準のツールセットと簡単にマスターできるワークフローを、お手頃価格で提供しています。
キャラクター、プロダクトデザイン、建築など、ハードサーフェスとオーガニックのどちらのモデリングにも適しており、他のアプリケーションやUnityやUnrealなどのゲームエンジンに簡単にエクスポートできます。GoZをサポートしているため、SiloはZBrushのベースメッシュのモデリングにも使用できます。
Silo2021 新機能
前回のメジャーアップデートとみられるバージョン2.5は2017年にリリースされており、久しぶりのメジャーアップデートとなります。
Silo2021には、ブレンド・シェイプ、可変SubDエッジ・クリーシング(variable SubD edge creasing)、PBRマテリアル・セットアップなどが追加され、Siloにとって過去最大の機能アップデートとなるとのことです。リリースノートによると、他にも新しいUV展開方法や数値エディタの改善などもされているようです。
Silo2021.2 & Silo2021.3 新機能[2021年9月29日更新]
2021年9月29日(現地時間)silo 2021.3がリリースされました。この新しいアップデートには、新しい配列複製ツールが搭載されています。また、2021.2の新機能も合わせて紹介します。
■2021.2 新機能
2021.2では、オブジェクトの繰り返し、カスタムプリミティブの保存、同一平面上の面の選択機能が追加されています。次の動画で使用している様子を確認することができます。
■2021.3 新機能
新しい配列複製ツールは、オブジェクト(またはオブジェクトのセット)を大量に複製し、1つから3つの軸に沿ってグリッドに配置し、ランダムな配置、回転、スケール、ブレンドシェイプスライダのオプションを備えています。この機能は、木や石畳、鳥の群れなど、完全なグリッドやランダム化で大量に配置したいものに最適です。
Silo 2021.4 新機能[2021年11月15日更新]
2021年11月10日(現地時間)silo 2021.4がリリースされました。このリリースには、マテリアルエディタのアップデート、新しい選択機能、ライブテクスチャマップのオートリロードなどの新機能があります。以下の動画で新機能を確認することができます。
■新機能リスト
- 次のような新しい選択機能が追加されました。
- Recenter Object Axis To Bottom
- Crease Edges By Angle
- Select Open Edges
- Convert Selection to Boundary Edges
- Select Angle Path
- Select Angle Range
- Select Edges With Matching Crease Amounts
- テクスチャマップのソースファイルが更新され、外部のイメージエディタで保存された場合、自動的に再読み込みされるようになりました。
- マテリアルエディタが更新され、テクスチャの表示が改善され、いくつかの新機能が追加されました。
- 未使用のマテリアルを取り除く
- 重複したマテリアルの結合
- その他のUIの改善
Silo 2021.5 新機能[2022年3月28日更新]
2022年3月24日 – silo 2021.5がリリースされました。今回のアップデートは2022リリース前最後のサプライズアップデートとのことです。なお、siloに付属しているMiloはすでに2022バージョンがリリースしています。

silo 2021.5の最大の新機能は SVG ファイルのインポートですが、ファイル パスの非英語文字に関する問題の修正など、Silo がインポートおよびエクスポートする他のほぼすべてのフォーマットも改善されています。
SVGファイルのインポートは、ロゴや間取り図、その他ベクターで描いた複雑な形状を、すぐ使える3Dジオメトリに変換するのに最適な機能です。SVGはデフォルトの3Dファイル形式として追加されたので、他のファイル形式と同じようにファイルを読み込み、ファイル形式設定で読み込み時の設定を調整することができます。設定には、自動押し出し、カーブセグメント数、レイヤオフセット、インポートスケールなどがあります。
3Dインポート/エクスポートフォーマットの修正には、法線ベクトルのサポートの改善、フェースホールをサポートしないフォーマットでのフェースホールの自動テセレーション、インスタンスの処理の改善、FBXファイルでのシェイプピボット保持などが含まれます。その他にも、他のファイルフォーマットのサポートでいくつかのバグが修正されています。
■新機能リスト
- SVGベクターファイルのインポートと使用可能なジオメトリへの変換のサポートが追加されました。
- 複数のインポート/エクスポート形式における法線ベクトル、穴、インスタンスのサポートを改善しました。
- FBXファイルのインポート/エクスポート時に形状のピボットの保持をサポートしました。
- インポートとエクスポートの両方で、STLファイル形式に関するいくつかのバグを修正。
- 非英語文字を含むパスでファイルの保存や読み込みができない不具合を修正。
Milo
Miloは、Unreal Engineを使用してリアルなライティング、マテリアル、シャドウ、エフェクトを実現する新しいリアルタイムレンダラー/VRビューアーで、Silo 2021に付属しています。NevercenterはこれによってEpicGamesからMega Grantを授与されており、現在アーリーアクセス中で、開発が進められているとのことです。
Miloは、商品撮影、ゲームのアセットビジュアライゼーション、ArchViz/建築物のウォークスルー、ポートフォリオレンダリング、VRプレビュー、ソーシャルメディア用のターンテーブルGIFなどに使用することができます。
MiloはSiloとの緊密な連携を特徴としており、Siloに保存されたファイルはMiloで自動的に更新されます。例えば、建築家がSiloのデスクトップ・インターフェースを使って3Dの建物のデザインを更新しながら、クライアントがVRヘッドセットの中でシームレスに変更を確認することができます。
SiloとMiloを組み合わせることで、完全なシーンやイメージのモデリング、テクスチャマッピング、レンダリングが可能になります。
Milo 2021.1[2021年7月9日更新]
現在アーリーアクセス中の Milo に新機能が追加されました。このリリースでは、レイトレーシングの有効/無効を切り替えることができるボタンが追加されています。新機能は以下の通りです。
■レイトレーシングプレビュー:RTX対応のグラフィックカードを使用している場合、RTXボタンを押すとレイトレーシングが有効になります。
■夜の空:空の背景で、昼と夜を切り替えられるようになりました。
■色選択ツールのアップデート:色選択ツールは、アクティブな色を表示し、クリックすると選択ツールをポップアップするようになりました。
■様々な細かい修正/更新
これらの新機能は以下の動画で確認することができます。
Milo 2021.2[2021年9月3日更新]
2021年8月30日(現地時間) Milo 2021.2が利用可能になりました。
このこのアップデートには、レンダリング品質の大幅な向上、レイトレーシングの改善、Hi-dpiサポートの改善、カメラの視野調整、アプリケーションのビューポートでモデルを繰り返し回転させる「live turntable」機能などが含まれています。次の動画でアップデート内容を確認することができます。
その他のアップデート内容はこちらから
Milo 2021.3[2021年10月20日更新]
2021年10月18日(現地時間)Milo 2021.3が利用可能になりました。
このリリースでは、調整可能なカメラの被写界深度、ワイヤーフレームレンダリング、アルファ透明のテクスチャがサポートされました。
また、テキストオーバーレイのドロップシャドウを調整できるようになり、写真の明るい部分に白いテキストを簡単に表示できるようになりました。また、このリリースでは、透明度が変化するウォーターマークのレンダリングが改善されています。以上の機能が次の動画で確認することができます。
Milo 2021.3 is Here! Now with wireframe rendering, textures with alpha transparency, and more
Milo 2021.4[2021年12月9日更新]
2021年12月8日(現地時間)Milo 2021.4が利用可能になりました。
このアップデートでは、調整可能なダイナミックボリュームクラウドと新しいラインアートレンダリングスタイルが追加されました。
■ダイナミックボリュームクラウド
照明の変化にリアルに反応するプロシージャルに生成された雲が追加されました。雲はRemix Environmentのスライダーを使って調整でき、シーンに合った見た目にすることができます。
■ラインアートバックグラウンドモード
このモードでは、モデルがフラットな背景に対してフラットな色で自動的にレンダリングされ、オプションでワイヤーフレームのラインも表示されます。背景、シェイプ、ラインの色は、個別に設定することも、いっしょに設定することも可能です。
これらのアップデートは以下の動画で確認することができます。
価格とシステム要件
Silo 2021(Milo付き)は、MacOS 10.14.6以降 とWindows10 64bitで使用できます。
ライセンスには、1年間の無料アップデートが含まれおり、価格は149ドルです。
アップデートは、過去1年以内にnevercenter.comでSilo & Miloを購入したすべてのユーザーに無料で提供されます。アプリを開いたときに表示されるリンクか、Siloのウェブページから新しいバージョンをダウンロードすることができます。
SiloとMiloリリースノートの確認はこちらから
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