[懸賞あり]Unity 2021.1 ベータ版が利用可能に、フィードバック募集中

CGソフト

1月27日(現地時間)Unity 2021.1 ベータ版がリリースされました。Unityはフィードバックを募集しています。

Unity 2020.1 と 2020.2 では、Unity のワークフローをより直感的にして皆様の生産性を大きく高めることを目標として、数多くの改良がされてきました。Unity 2021.1 ベータ版は、これらをベースとして、2020年に公開したこちらの記事で触れられた新機能が搭載されています。

新機能ハイライト

ビジュアルスクリプティング

Unity 2021.1 では、ビジュアルスクリプティングがコア機能の一部として統合されています。ビジュアルスクリプティングにより、チームメンバー全員が、手書きでコードを書くのではなく、ドラッグアンドドロップで視覚的なグラフを使ってスクリプティングロジックを作成できるようになりました。アーティストやデザイナーは、プログラマーの助けを借りずにエディターでより多くの作業を行うことができるようになり、プログラマーはアイデアを素早く実装してプロトタイピングや反復作業を迅速に行うことができるようになりました。

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グラフィックス

2021 年は、シェーダーグラフや地形システムなどのオーサリングツールの開発と共に、ユニバーサルレンダーパイプライン(URP)と HD レンダーパイプライン(HDRP)ソリューションの完成度を高めるための作業が進められる予定です。Unity 2021.1 では、R&D のグラフィックスチームは安定性とバグ修正に重点を置いています。

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エディター

ワークフローとユーザビリティは、2021 年も引き続き優先的な開発項目です。このリリースには、エディターで作業する際の開発体験とパフォーマンスを向上させるための 30 を超える改善が含まれています。クイックサーチやローカリゼーションのためのグローバル変数など、パフォーマンスの向上が図られています。

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スクリプティングとプロファイリング

アセットのインポート、ビルド、デプロイからエディター内でのイテレーションまで、開発ライフサイクル全体にわたってチームの生産性を向上させることに重点が置かれています。

Unity 2021.1 ベータ版では、IL2CPP の高速化、インクリメンタルな C# スクリプトのコンパイル、正確な時刻を返す API、コードカバレッジに関する機能が搭載されました。

また、プロファイラーがアップデートされ、複数のプレイヤーとサーバーのプロファイルを、1 台のマシンで実行できるようになりました。メモリプロファイラーも改善されています。

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アーティスト向けツール

今回のリリースには、既存のツールセットへの多くの改善点と、メディアやエンターテイメント業界で働くユーザーにとって特に有用な新機能が含まれています。

ProBuilder の点間カット機能、Cinemachine での物理カメラのサポート、タイムラインの改良といった機能向上に加え、シネマティック制作ツールと Python for Unity の安定性の向上が図られています。

●ProBuilder v5.0:ProBuilder メッシュの面をカットして、元の面を異なるサブ面に分割して作成できる点間でのカットツールが搭載されています。また、このバージョンでは、シーン内でのシェイプ作成ツールを使用して新しいシェイプを作成する際の大きさの精度や作業の正確性が向上しています。

●Cinemachine v2.7

  • 物理カメラを完全にサポートしており、物理カメラを扱うユーザーが Cinemachine のバーチャルカメラから全てのパラメーターをコントロールできるようになりました。
  • 2D Camera Confiner の機能が改善され、複雑な境界線の中にカメラを閉じ込められるようになりました。
  • タイムラインのスクラブがサポートされ、プロシージャルなカメラの動きをキャッシュしてタイムライン上で決定論的な結果を得ることができるようになりました。
  • Cinemachine メニューが GameObject メニューの下に移動し、他の種類のオブジェクトと同じやり方で作成できるようになりました。

●タイムライン:最新バージョンのパッケージには、サンプルによる品質と安定性の向上、カスタマイズ性の向上を目的とした複数の API 変更による開発体験の向上、および日本語翻訳が含まれています。

●FBX Exporter:このパッケージは Unity 2021.1 でリリース版のパッケージとなりました。これまでのバージョンに比べ、安定性が向上しています。このパッケージは、アニメーションのシーンリファレンスをエクスポートするので、一般的な DCC(Maya や Max など)との相互運用が可能になります。また、エディターでアニメーションを記録することも可能で、ユーザーは Maya や Max への参照をエクスポートして、アニメーションキーを再設定することができます。

●Unity Alembic:今回リリース版となった Unity Alembic パッケージを使って、Alembic ファイルを Unity シーンにインポート(および Unity シーンからエクスポート)することができ、Unity で直接アニメーションを再生および記録することができます。フェイシャルアニメーション(スキニング)やクロスシミュレーション(ダイナミクス)など、3D モデリングソフトウェアで作った頂点キャッシュデータを取り込むことができるので、DCC とまったく同じように Unity で作業を行うことができます。Unity 2021.1 では、Unity Recorder 統合を追加しました(Unity Recorder 2.2.0 以降と互換性があります)。詳細はフォーラムを参照してください。

Unity Recorder:これも今回リリース版となりました。これは、再生モード中にデータをキャプチャして保存します。たとえば、ゲームプレイや映画をキャプチャして、ビデオファイルとして保存できます。このバージョンではいくつかのバグフィックスが含まれています。詳細はフォーラムでご確認ください。

●Python for Unity:この実験的機能のパッケージには Python 3 が搭載されており、使用することで Unity エディターで Python ツールを実行できるようになります。チームが Shotgun や TensorFlow のような Python ベースのツールや、内製のカスタムパイプラインツールとやりとりする必要がある場合に便利です。

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2Dツール

今回のリリースでは、近年導入されたすべての 2D ツールについて、そのユーザビリティと安定性を向上させるための改良がなされています。Sprite Swap ワークフローや 2D グラフィックスを中心に、今回のリリースサイクルの終わりまでを見込んで作業が進められています。

タイルマップの UX 機能と、Sprite Swap ワークフローをサポートする機能が搭載されています。

●スプライトエディター:スライシングオプションが追加され、ひとつながりになったアイソメトリックタイルを含むスプライトシートのスライスが可能になりました。これは、1 枚の画像に絵が描かれているところから、アイソメトリックなタイルマップを準備するプロセスを高速化する上で役立ちます。また、多数のテクスチャをスライスする時のパフォーマンスも向上しています。

●タイルとタイルマップ:このリリースには、タイルマップとタイルパレットに対して、複数の修正とユーザビリティに関する改善点が含まれています。グリッドとギズモの表示をタイルパレットとシーンビューのギズモメニューから切り替えられるようになりました。塗りつぶし機能に、連続したタイルのみを塗りつぶすオプションと、セカンダリテクスチャを持つゲームオブジェクトで動作するタイルマップのダイナミックバッチングが盛り込まれています。

●Sprite Swap:このワークフローは、一般的なスプライトワークフローの一部として組み込まれました(2D アニメーション用のスプライトエディターでのスキニングだけで利用できるというものではなくなりました)。2D Animation パッケージには、キャラクターや小道具、その他のビジュアルアセットなど、カスタマイズが可能なスプライトを集めたスプライトライブラリが用意されています。

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プラットフォーム

Unity は幅広いプラットフォームをサポートすることを常に最重要視しています。今回のリリースでも、次世代コンソールや Apple Silicon 向けのプラットフォームサポートや、ローンチされた時点でのコンテンツの提供を実現し、かつ、モバイルアーキテクチャや AR/VR プラットフォームの継続的な最適化とサポートも行っています。

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新しいパッケージのライフサイクル

Unity 2021.1 から、パッケージマネージャーでのパッケージの公開、表示、ラベル付けの方法を変更します。新しくこのようなやり方を導入する目的は、パッケージの安定性、予想されるサポートレベル、Unity の長期的なコミットメント、予想されるリリース日について、より明確なガイダンスを提供することです。新しいパッケージライフサイクルはコミュニティとの多くのフィードバックの結果生まれたものであり、最終的にはパッケージマネージャーで作業する際の体験をより良いものにするはずです。

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ベータ版を使ってウルトラワイド 34 インチ IPS モニターをもらおう

Unity 2021.1 ベータ版を使用しオリジナルバグ報告した方の中から抽選で 4 名様に、ウルトラワイド 34 インチ IPS 144Hz Acer NitroXV0 モニターをゲットするチャンスがあります。

■参加方法と対象

2021.1 のいずれかのバージョンでオリジナルのバグを 1 件以上見つけ、報告した方が抽選の対象となります。

「オリジナルのバグ」とは、報告時点でまだ報告されておらず、かつ Unity 側で再現され、バグと認定された事象を指します。抽選に参加する場合、バグレポートに「#Beta2021Win_MONITOR」タグを追加するようにしてください。

オリジナルのバグをご報告した際に「#Beta2021Win_MONITOR」タグを付け忘れた場合は、応募期間が終わるまでは当該のバグレポートを送った後に受け取る確認メールにその旨を返信することで、さかのぼって抽選への応募することができます。

バグレポートを追加で送信した場合、その分だけ当選確率は上がりますが、ご当選者 1 名様にプレゼントする物品の数は 1 つまでです。

■応募期間

2020 年 12 月 24 日の午前 0 時 01 分から 2021 年 3 月 18 日の午後 11 時 59 分まで(太平洋時間)となります。

日本時間では 2020 年 12 月 24 日の午後 5 時 01 分から 2021 年 3 月 19 日午後 3 時 59 分まで

この抽選へ応募にあたって、何らかの製品を購入する必要はなく、ルールに違反した応募はすべて無効となります。当選した方は、Unity から直接連絡がきます

詳しいルールの確認はこちら(英語)

今後の予定

Unity 2020 LTS と Unity 2021.1 の正式版リリースは、共に今春予定となっています。今年 2 番目で最後の TECH ストリームのリリースとなる Unity 2021.2 は、今年秋にリリースされる予定です。

Unity のチームが取り組んでいることや、舞台裏での出来事にご関心のある方は、「2021 年へのロードマップ」開発者ダイアリーシリーズの、2D チームパフォーマンス最適化チーム「Quality of Life」チームで確認することができます。今後、同シリーズ第 4 回目の記事としてビジュアルスクリプティングチームの回がある予定ということです。


最新のベータ版は Unity Hub かこちらで入手することができます。

Unity 2021.1 ベータ版公開、フィードバック募集中です

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