Autodeskは、12月2日(現地時間)3D モデリングとレンダリング ソフトウェアの最新アップデート 3ds Max 2021.3 をリリースしました。
このリリースでは、ビューポートに新機能を追加、人気の高いモディファイアを強化してアーティストのモデリング効率を向上、さらに、パフォーマンスの向上と新しいセキュリティ機能の追加などがされています。
3ds Max 2021.3 新機能と強化
Autodesk Retopology Tools 1.0
Autodesk Retopology Toolsでは、Autodeskの開発したアルゴリズムを始め、オープンソースのアルゴリズムも選択できるようになっています。
■Retopology Modifier
Retopologyモディファイアを利用して、モディファイアスタック上でその下の幾何学的なメッシュデータを解析し、ポリゴンメッシュデータをクリーンなクアッドベースのトポロジーとして再構築します。ワークフローのニーズに最適な様々なアルゴリズムが用意されています。
■ReForm Algorithm
ReFormはオートデスクが開発した自動リトポロジーソリューションで、入力されたメッシュデータの曲率や形状に沿って、妥協のない精度で新しいクアッドベースのジオメトリを生成します。
ユーザーは、スムージング グループ、マテリアル ID 境界、UV データ、ブールシーム、法線、エッジ選択、角度分散などの既存のメッシュ データを利用して ReForm の結果をガイドすることができます。
ReFormは、スキャン、スカルプチャー、ジェネレーティブ、モデルなど、ほぼすべてのタイプのメッシュデータに最適です。
■Quadriflow Algorithm
Quadriflowは自動化されたレトポロジー四重畳法で、Instant Meshesよりも若干遅いですが、Instant Meshesよりも入力トポロジーに忠実に追従したより良い結果を得ることができます。
■Instant Meshes
Instant Meshesは自動化されたレトポロジーアルゴリズムで、入力されたメッシュデータにほぼ追従できる新しいクアッドベースのトポロジーを非常に迅速に生成することができます。スキャンしたデータやスカルプチャーデータに最適です。
■Mesh Clean Modifier
他の 3D アプリケーションから 3ds Max にメッシュデータをインポートすると、このデータはよく不正な形をしていたり、様々な問題を抱えていたりします。
Mesh Cleaner モディファイアを使用すると、変形したメッシュデータを素早く分析して修復することができます。
マテリアルとシェーダーの進化
- PBR インポートでは、さまざまな PBR テクスチャファイルを読み込むことで、PBR またはフィジカルマテリアルを素早く作成することができます。
- シェーダのコンパイル状況:ビューポート表示用にコンパイルされたシェーダーの残り数に関するフィードバックをステータス バーで確認できるようになりました。
ビューポートの強化
Arnold Renderer
強化されたSubdivideとRemesh Algorithms
その他の改善点
ユーザーは、パフォーマンスの向上、要素ごとの変形、パス内の複数のカーブのサポート、ループバックなどの新機能の恩恵を受けることができるようになり、いくつかの安定性と品質の改善も行われています。
- 最小角度のしきい値(Minimum Angle Threshold:ユーザーからの要望に基づき、最小角度パラメータで面取り/フィレットの影響を受けるノットを制御する機能を追加し、スプライン面取りの機能をさらに強化しました。
- 計算機能の強化:フィレットまたは面取り後のノット位置の計算方法も改善され、出力結果がさらに向上しました。
- 3ds Max の保護機能が強化され、ファイル属性に基づいて悪意のあるスクリプトをブロックできるようになりました。
- 3ds Max がロードしたすべてのスクリプトをログに記録するようになりました。これにより、ユーザーはスクリプトに起因する問題全般を診断することができ、潜在的なセキュリティ インシデントを監査するのに役立ちます。
- 3ds Max 2021.3 のユーザーは、最新バージョンの 3ds Max Security Tools (v1.3) により、既知のマルウェアから保護されています。
■プラグイン管理
ロードされたプラグイン パッケージの説明と場所に加えて、3ds Max のプラグイン マネージャでは、作者とバージョンが表示されるようになりました。
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