Adobeは10月20日(現地時間)ベクターグラフィックスデザインアプリの最新アップデート(2020年10月リリース)Illustrator デスクトップ版 バージョン 25.0 と Illustrator iPad 版 バージョン 1.0 をリリースしました。これは、2020年10月21日~23日に開催されている無料オンラインイベントAdobe MAX 2020で他の Adobe のソフトウェアの最新アップデートとともに発表されました。
iPad 版 Illustrator はプレリリース版の時に紹介しましたが、今回のアップデートで正式なリリースとなります。
https://cginterest.com/2020/07/14/adobe-illustrator%e3%81%8c%e3%81%be%e3%82%82%e3%81%aa%e3%81%8fipad%e3%81%ab%e5%af%be%e5%bf%9c%ef%bc%81%e3%83%97%e3%83%ac%e3%83%aa%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%82%b9%e7%89%88%e3%83%86%e3%82%b9%e3%83%88/
Illustrator デスクトップ版
デスクトップ版 Illustrator の最新アップデートには次の新機能と機能強化が行われています。
■オブジェクトを再配色
再配色機能が強化され、アートワークの様々なカラーバリエーションを確認できるようになりました。カラーテーマピッカーを使用して、アートワークまたは画像からカラーテーマを選択し、それらのカラーテーマをデザインに適用できるようになりました。カラーライブラリの定義済みテーマを使用して、カラーバリエーションを即座に使用したり、カラーホイールを使用して独自のカラーテーマを作成したりすることもできます。
- Adobe Photoshop クラウドドキュメントを Illustrator ドキュメントに埋め込むことができるようになりました。
- 以前に保存されたバージョンのクラウドドキュメントに簡単にアクセスし、必要に応じて、プレビューやマークをおこなったり、以前のバージョンに戻したりできます。
- クラウドドキュメントをオフラインで使用できるように設定できます。
■スマートグリフのスナップ

Illustrator でテキストの整列を行うための次のような機能強化が加えられています。
Illustrator iPad 版
Illustrator iPad版はペンと紙で描くように自然で、精密にデザインできます。線、シェイプ、文字、グラデーション、効果を作成。鉛筆ツールのジェスチャーでグラフィックの結合やカットができるため、不要な領域を簡単に削除できます。ポイントグラデーション、リピートラジアル、グリッド、ミラーなどの新しい効果を使って、グラフィックを多彩に演出することもできます。
Adobe Illustrator、Photoshop、Frescoを連携するプロジェクトでは効果的に活用できます。しかも、Illustratorで作成したものは自動的にクラウドに同期されるため、デスクトップ版とiPad版のどちらを使っても最新バージョンにアクセスできます。
その他にも。Illustrator iPad版には18,000種類を超えるフォント、20以上のカラーパレット、著名なクリエイターが案内する最新のライブストリーム、ガイド付きチュートリアルが付属しています。
Illustrator の iPad 版とデスクトップ版の違い
基本的には両方のプラットフォームで同じツールと機能が使用できますが、Illustrator iPad 版は、iPad の特性であるスタイラス(Apple Pencil)やタッチベースのジェスチャーによるデザインを利用して、アクションやツールがより直感的に操作できるようになっています。
違いは、新しいタッチスクリーンインターフェイスを使用しているユーザーエクスペリエンスに見られ、デスクトップと iPad のどちらの場合でも、マウスのクリックと同程度の制御と精度を、タッチスクリーンでも実現できます。さらに、Illustrator iPad 版では、ドローイングガイド、リピート(グリッド、ラジアル、ミラー)などの新機能が加わっています。
Illustrator iPad版の機能
■Apple Pencilを使った直感的で正確な描画
iPad の ワークスペース、ワークフロー、タッチショートカットやジェスチャーでコア描画ツールであるペン、鉛筆、および塗りブラシを iPad で使用することで、設定をさらに細かく制御できるようになります。
- 自然な描画 : ペン、鉛筆、ブラシツールで線と曲線を作成。
- ピンポイントの編集 :スマート削除、パスを単純化などの機能で、品質を損なうことなく思い通りのグラフィックを作成。
- ポイントレベルの正確性 : ポイント、半径、角度レベルまで正確にグラフィックを編集。
■斬新なパターンとシェイプを作成する新しい方法
- リピートラジアル、リピートグリッド、リピートミラー : グラフィックを洗練されたパターンに変換。
- 多角形シェイプの作成 : 円、三角形、正方形、星型からオブジェクトを作成。
- シェイプのマージと抽出 : シェイプ形成ツールとパスファインダーで複数のシェイプを組み合わせる。
■iPad用の文字ツールキット
トップのファウンドリやデザイナーに選ばれた 17,000 を超えるフォントにアプリケーションから直接アクセスすることや、 Illustrator iPad 版で独自のフォントをアップロードして、すべての Creative Cloud アプリケーションで使用することができます。その他にも以下のような機能があります。
- パス上文字 : 線やシェイプの輪郭に沿って、テキストを曲げながら流しこむ。
- テキストをアウトライン化 : テキストを編集可能な形式に変換、無制限に変更可能。
- バリアブルフォント : 無制限にカスタマイズ可能。
- カラーフォント : フォントに組み込まれた豪華なカラーバリエーションとグラデーションの数々。
■鮮やかなカラーとグラデーション
- ポイントグラデーション:カラーをドラッグ&ドロップして、拡散カラーを動的にブレンド
- 20以上のカラーブック:業界標準のカラースウォッチ、または独自のカラースウォッチを組み込んで使用
■デバイスとアプリ間をシームレスに連携
- デスクトップ版とiPad版のIllustratorでファイルを同期 : プロジェクトは自動的に同期され、どのデバイスでもアクセス可能
- Photoshopの読み込み : IllustratorのデザインにPhotoshopの画像を簡単に配置
- 標準ファイル形式での書き出し : Illustrator(AI)ファイルを作成、保存したり、開いたりする際に品質が劣化するのを防ぎ、SVG、PDF、PNG、PSDなど一般的なファイル形式での書き出しが可能
■最新のクリエイティブトレンドをチェック
Illustrator iPad 版から Behance やソーシャルメディアチャネル(Instagram、Facebook、Twitter など)にクリエイティブなワークフローをライブストリーム 配信することができます。
システム要件
Illustrator は、iOS バージョン 13.4 以降の以下の iPad モデルでサポートされています。
- iPad Pro 12.9 インチ(第 4 世代)
- iPad Pro 12.9 インチ(第 3 世代)
- iPad Pro 12.9 インチ(第 2 世代)
- iPad Pro 12.9 インチ(第 1 世代)
- iPad Pro 11 インチ(第 2 世代)
- iPad Pro 11 インチ(第 1 世代)
- iPad Pro 10.5 インチ
- iPad Pro 9.7 インチ
- iPad Air(第 3 世代)
- iPad Mini(第 5 世代)
- iPad(第 7 世代)
- iPad(第 6 世代)
より詳しい情報はこちら
価格
Illustrator デスクトップ版は、Adobe Creative Cloud コンプリートプラン、または単体プランとして購入することができます。価格は以下のようになっています。■creativecloudコンプリートプラン
- 年間プラン, (月々払い) — 5,680 円/月
- 年間プラン, (一括払い) — 65,760 円/年
- 月々プラン — 8,980 円/月
■単体プラン
- 年間プラン, (月々払い) — 2,480 円/月(税別)
- 年間プラン, (一括払い) — 26,160 円/年(税別) 月額2,180円相当
- 月々プラン — 3,480 円/月(税別)
Illustrator iPad 版は、Adobe Creative Cloud コンプリートプランと単体プランのどちらにも含まれており、Adobe ID でログインし、Illustrator iPad 版をダウンロードしてすぐに利用することができます。
Apple App Store 経由での購入は、 1,080 円/月 です。初めて利用する方はま、1か月の無料体験版が利用できます。
Illustrator のより詳しい新機能の情報はこちらから
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