9月8日(現地時間)Maxonは、バーチャル3Dモーション&デザインショーとIBC 2020カンファレンスに合わせて、Cinema 4D Release 23(R23)の提供開始を発表しました。
このリリースでは、4月に発表されたS22の機能に加えて、アニメーションやUVワークフロー、キャラクターアニメーションツールセット、 Magic Bullet Looks テクノロジーの搭載など機能強化がされています。R23は、サブスクリプションをお持ちの方はリリース後すぐに利用でき、永久ライセンスをお持ちの方はアップグレードとして利用することができます。

また、Maxon、Red Giant、Redshiftを1つのパッケージにまとめた新しい年間、月額サブスクリプション Maxon One も発表されています。
Cinema 4D R23
R23では、S22で追加された優れたUVとビューポートのアップデートに加え、それぞれ多くの改良が加えられています。また今回将来のプレビューとして、新しいシーンノードシステムも追加されています。
R23 新機能ハイライト
新しいキャラクターアニメーションツール
Cinema 4D R23には、アニメーションワークフローのキーとなる機能強化が行われています。キーフレームの作成と操作性の向上新しいキャラクターアニメーション・リグの作成、キャラクターのポーズ管理、リターゲット、スキニングが容易になりました。
●ポーズライブラリ
新しいポーズマネージャーでは、キーとなるキャラクターポーズをシーンに依存しないアセットとして簡単に保存、呼び出し、ブレンドができます。シーンに縛られずオブジェクトのパラメータのバリエーションを保存して、異なるシーンで再利用できます。キャラクターやあらゆるタイプのパラメトリックオブジェクトで動作します。
●デルタマッシュ
デルタマッシュは、ディテールを維持しながら形状の変形を滑らかにします。デフォーマ自体は、その上にあるすべての変形を滑らかにし、特にジョイントベースのスキンの変形に効果的です。タグを追加することで、オブジェクトごとに滑らかさを個別に調整できます。
●キャラクターソルバー
新しいワークフローでは、汎用的に使用されるリグ用のキャラクター定義を作成し、ジョイントの向きに関係なくアニメーションを簡単にリターゲットすることができます。
●トゥーンと フェイシャルリグ
キャラクターオブジェクトに2つの新しいプリセットが追加されました。アニメ的な動きが可能なキャラクターリグとジョイントベースのフェイシャルリグが簡単に設定できます。
UVワークフロー
Cinema 4D S22(サブスクリプションのみのアップグレード)で導入されたパワフルなUV編集機能に加え、ハードサーフェイスモデルのUVワークフローに特化した新しいツールが追加されました。
●UV スナップ
UVスナップは、Cinema 4Dのコアスナップ機能と完全に統合されました。ポイント、グリッド、テクスチャのピクセルへのスナップをサポートしています。
●マルチオブジェクトのサポート
複数のオブジェクトのUVをUVエディタで同時に表示できるようになりました。UVパッキングを使用して、すべてのオブジェクトのUVアイランドを1つの共有UVタイルに配置したり、複数のオブジェクトのUVを選択・操作ツールで微調整できます。
●整列、直線化、格子配列
選択したエッジに基づいてUVアイランドを整列したり、選択したエッジを直線化したり、UVアイランドを格子状に整列したりできるようになりました。
●UV 編集/レイアウトの改善
インターフェイスとUVレイアウトウィンドウのビューが強化されたことで、ワークスペースの応答性が向上し、新しいツールと組み合わせることで、UVの編集が直感的でストレスなく作業できます。
Magic Bullet Looksの統合
200以上のプリセットフィルムルックの1つを簡単に適用したり、LUTをインポートしたり、色補正、フィルムグレイン、色収差などの個別ツールを使用して作業することができます。
C4Dのレンダリング設定に統合されているため、インタラクティブなビューポートと最終的なC4Dレンダリングのどちらでも機能します。大きな利点として、独自のルックプリセットを保存し、After Effects、Premiere Pro、FCPXなどの他の多くのホストアプリケーション間で共有することができます
スクリーンスペース反射の改善
改善されたスクリーンスペースの反射と、S22で導入された新しいビューポートコアにより、すぐに優れたプレビューレンダリングを生成し、最終的なコンポジットをより良く視覚化できます。
シーンノード
Cinema 4D R23のシーンノードは、次世代のCinema 4Dのコアとオブジェクトシステム追加される機能のプレビューです。7月の3D and Motion Design Showで「Project:Neutron」プロジェクトとして公開されています。

ワークフローの調和
Cinema 4D R23では、パイプラインとの統合が改善されています。
●PYTHON 3
Cinema 4DのコアとなるPythonエンジンがPython 2からPython 3にアップデートされ、パフォーマンスとセキュリティが向上しました。
●OBJ
OBJのインポート/エクスポートの大幅な強化により、パフォーマンスが大幅に向上し、PBRマテリアルと頂点カラーのサポートが向上、連番ファイルもサポートされました。
●FBX
FBX は、バインド されたジョイントのベイクアニメーションをエクスポートしたり、マーカー範囲を テイクとしてエクスポートするオプションが提供されるようになりました。
●USD
この統合の最初のステップでは、ユーザーはモデル、カメラ、ライトをusd、usda、usdcでインポート/エクスポートおよびusdzでのエクスポートに対応しています。
その他の機能
●デフォーマがわかりやすく
デフォーマオブジェクトのビューポート表示が改善され、向きと機能が表示されるようになりました。モデリングでもアニメーションでも、デフォーマを使用してメッシュをプロシージャルに修正するためにデフォーマを適切に配置やスケールが、これまで以上に簡単になりました。
●リメッシュジェネレータ
オープンソースのInstant Meshアルゴリズムをプロシージャルジェネレータとして実現。自動リトポロジーとクアッドベースのポリゴンリダクションが可能です。
R23のすべての新機能リストの確認はこちらから
価格とリリース時期
Cinema 4D R23は2020年9月9日(現地時間)からダウンロードでき、macOSとWindowsの両方で利用できます。
サブスクリプション価格の確認はこちらから
永久ライセンスのアップグレードは公式ショップではできないようで、代理店からのみアップグレードできるようです。価格は、R21/R20からのアップグレードが 130,900 円、R19以前からのアップグレードが264,000 円となっています。
Maxon One
9月9日リリースされる Maxon Oneは、編集者、モーションデザイナー、VFXアーティストに、プロフェッショナルな業界ツールを1つの便利なバンドルで低価格で提供します。
Maxon Oneの年間契約者は、すべてのツールの最新バージョンを利用できるようになり、従来の永久ライセンスよりも数千ドルも節約できるようになり、ライセンスの整理や製品アップデートにかかる時間も大幅に削減できるといいうことです。
MaxonのCEO、David McGavranは次のように述べています。
「Maxon Oneは、3Dアニメーション、プロ仕様のVFX、豪華なモーショングラフィックス、仕上げ、超高速レンダリングのパワーを、簡単にアクセスできる1つのパッケージでクリエイターに提供します」
「Maxon Oneは、世界中のユーザーの皆様に大きなメリットをもたらす多くのアップデートの始まりに過ぎません」
価格
価格(公式ショップ)はサブスクリプションのみで、19660円(149USドル)/月、155444.04円(1199.04ドル)/年です。
PROFESSIONAL EDITING, MOGRAPH AND VFX TOOLS IN ONE SUBSCRIPTION
日本語新機能解説動画
MAXON JAPAN のYoutubeチャンネルにて、Cinema 4D R23の新機能を解説する動画が公開されています。日本語でわかりやく解説してくれています。
[11/12更新]CINEMA 4D R23 SP1 がリリース
Maxonは、Cinema 4D Release 23 Service Pack 1の提供を開始しました。
このアップデートには、多くのマイナーアップデート、安定性の向上、最適化が含まれており、Cinema 4Dアーティストが信頼してきた高い信頼性を確保しています。
さらにこのアップデートには、Appleが発表したMac用チップであるM1を搭載したMacBook Air、MacBook Pro、Mac miniとの互換性を確保するための新しいユニバーサルビルドが含まれています。
このサービスパックのインストールには完全な新規インストールが必要であり、すべてのユーザーに推奨されています。
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CINEMA 4D R23 SP1 NOW AVAILABLE
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