7月30日(現地時間)Youtube で行われたライブストリーム配信「Substance & 3D News」で公開された Substance と Adobe の3D全体の新情報について紹介です。この動画内では、Substance Alchemist、Substance Designer や Meadium の情報、3Dについての研究の情報などが公開されました。
すでにリリースされた Substance Painter 2020.2.0 と Substance Source については以下の記事をご覧ください。
https://cginterest.com/2020/07/31/385%e7%a8%ae%e9%a1%9e%e4%bb%a5%e4%b8%8a%e3%81%ae%e6%96%b0%e3%81%97%e3%81%84%e3%82%a2%e3%82%bb%e3%83%83%e3%83%88%e3%81%8c-substance-source-%e3%81%ab%e8%bf%bd%e5%8a%a0%e3%80%81%e7%84%a1%e6%96%99/
Substance Alchemist
Substance Alchemistの数か月前のリリースで導入されたAIベースの Image to material は、今は主に床や地面など屋外の素材に特化していますが、よりうまく機能するために屋内の設定やファブリック、その他の素材でトレーニングされ、改良がされているといことです。
また、Alchemistでは、IBL(イメージベースドライティング) の作成に取り組んでいることが明かされています。
動画内では、異なる露出の写真を組み合わせて HDR IBL を生成し、他のツールを使って照明を追加、調整をしている様子を確認することができます。
Substance Alchemistの情報は36:20あたりから
Substance Designer
9月にリリース予定の Substance Designer 2020.2 の新機能情報が公開されてました。
動画では、カスタムマテリアルのプレビュー画像を自動的に生成する新しいサムネイル生成機能や今までよりも多くのオプションが用意されている新しい入力表示ダイアログ、パフォーマンスが向上し3D ビューのロードが高速化している様子を確認することができます。高解像度の場合、マテリアルの反復処理の時間を約60%節約することができるということです。
また、コアアーキテクチャ Substance Engine が更新され、以下の画像でわかる通り、既存のノードの更新と2つの新しいノードが追加されます。
新しいCross Sectionノードは、断面を取り、折れ線グラフのような出力を生成します。
Substance Designer の情報は38:56あたりから
MEDIUM 2.4
昨年、Adobeが買収したVRでペイントやモデリングができるツール Medium のアップデートが8月に予定されています。Adobeが買収してから最初のアップデートとなります。
バージョン2.4では、レイヤーをフリーズ/ベイクドメッシュを作成する機能、ポリメッシュをスカルプトにエクスポート機能や、スカルプトを他のスカルプトにインポートする機能が追加されます。
Medium の情報は38:56あたりから
Adobe 3D&I and Research
Adobe ResearchはAdobeの抱える研究室で、3D&Iは、Adobeの3Dと没入型デザインに特化した部門です。Siggraph でも多くの発表をしており、特に3Dやレンダリング、ビジュアライゼーションの分野で多くの研究をしているということです。
動画内では、現在取り組んでいる研究内容の一部が公開されました。ここで公開されたものは、実験や試作品であり、今後製品化されるかもしれないということです。
●Parametric 3D Shape Modeling
このソフトはStructureと名付けられおり、ソファの幅や種類など複数のパラメータを設定し、3Dオブジェクトのバリエーションを作成しています。
●Programmable Remesher
リトポロジーの機能も開発しているようです。公開された動画では、10M三角ポリゴンをクオリティを保ったまま、7%の524Kまで削減しています。四角ポリゴンによる同様の機能も開発されているようです。
●Real Time Physically-Based Renderer
リアルタイムの物理ベースレンダリングのデモが公開されました。Dimension関連でしょうか?
●Render to Vector Graphics
これはDimension の3Dモデルをベクターグラフィックスとして Illustratorにエクスポートする機能のようです。実際のソフトを使って実演されており、追加されるのは割と近いかもしれません。
●Automatic PBR Material From s Single Photo
これは、Substance Alchemistに実装されてい機能です。一枚の画像からAIを使用してPBRマテリアルを生成します。
●Incremental Potential Contact Physics
これは論文、Incremental Potential Contact: Intersection- and Inversion-free, Large-Deformation Dynamics に基づいたデモのようです。
論文によれば、インクリメンタルポテンシャルコンタクト(IPC)は効率的に接触問題を解決することができます。材料、タイムステップサイズ、速度、変形の大きさに関わらず、交差や反転のない軌道を保証するということです。
Adobe 3D&I and Research については48:28あたりから
以上となります。Adobeは、幅広い範囲で3D関連の研究開発をしているようです。ライブストリーム配信では、内容は確認していませんが他にもQ&Aコーナーがあったので興味がある方は確認してみてください。
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