Rizom-Labは、UVアンラッピングアプリケーションの今年最初のメジャーアップデートであるRizomUV 2020.0.89 をリリースを発表しました。
RizomUV
RizomUVは、インディーズやスタジオパイプラインで使用されている、人気のあるUVマッピングツールです。 強みは、ワークフローの速度を重視して構築されていることであり、秒単位で展開、秒単位でパック、秒単位で最適化できるため、他のアプリケーションでUVマッピングに費やす時間を数分に短縮できます。RizomUVには3つのエディションがあり、それぞれ違いについては以下のようになっています。
RizomUV VS (Virtual Spaces)
実生活やマイクロメートルの精度を必要としないアニメーション、静止画、ゲーム、VFXのモデルなどを作成するCG業界向けのUVマッピングアプリケーションです。
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RizomUV RS (Real Space)
RizomUV Real Spaceは、実世界の座標を必要とする製造製品用のUVマッピングアプリケーションです。レーザー表面テクスチャリング、パッド印刷、またはインフレータブル構造の設計など、実際のアプリケーションに特化したエンジニアとデザイナー用です。CADアプリケーションとして設計されており、UVスペースがエンジニアシートとして再生され、元の3Dモデルとガイドラインから自動的に生成されたUVマッピングが含まれています。
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RizomUV C++ Library (SDK)
社内パイプラインに統合されたRizomスタンドアロンアンラップアプリケーションの速度と使いやすさが必要な場合は、C ++ライブラリ(SDK)を使用しすることができます。スタンドアロンアプリケーションのほぼすべての機能が含まれ、アルゴリズムとAPIを自由に使用できます。
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RizomUV 2020.0.89
今回のリリースでは、5つのオートカットおよびパックアルゴリズムの最適化、新しいアライメントツール、Texel Densityワークフローのオーバーホール、新規の選択機能の改良、エッジ選択やFBXベースのメッシュの改良などが行われています。
今回のリリースについて、Rizom-Labの創始者でありオーナーであるRémi Arquier氏は、次のように述べています。
「繰り返しになりますが、” Quality of life “は私たちにとってコードと同等の最上位の機能です。そのため、今回のリリースでは新機能を実装するとともに、コードや既存機能のオーバーホールを行いました。新しい選択機能を実装したほか、アライメントやパッキングのオプションを細かく調整したい人のために、要望の多かったDistribute機能セットを実装しました。また、Texel Densityワークフローを大幅に見直し、自動保存とエラーロギングオプションを実装しました。また、ユーザーの要望に応えて、バックフェースの選択が容易になったほか、FBX ジオメトリ ベースのワークフローも改善されました。自動化を重視される方のために、スクリプトパネルを改良し、3つの新しいスクリプトを追加しました。その他にも、選択オプションの追加やオプティマイズ機能の改善など、生活の質の向上が図られています。」
一般的な3D作業用の「RizomUV VS」とCAD用の「RizomUV RS」において、以下のようなワークフローのアップデートと機能強化が行われています。
新機能と改善
・新しい分配(Distribute) 機能
新しいDistribute機能は、アイランド、エッジ、頂点をPhotoshopのAlign/Distribute機能のように分配します。これにより、UVマップのレイアウト作業や、「難しい」エッジや頂点の修正作業がより簡単になりました。
右下のAlign / straighten / flipなどのメニューに新しい設定があり、平均、ピクセル、実空間を選択して水平方向と垂直方向に分布させることができます。
・Texel Density(テクスチャ密度) ワークフロー オーバーホール
テクスチャ密度(TD:Texel Density)ワークフローが再設計されました。レイアウトで定義されたTDはパッキングにも適用され、TDの選択と設定が簡素化されました。
・エッジアライメント機能の強化
水平方向と垂直方向の制約に加えて、アンラップ時や最適化時に制約を受けたエッジをアライメントしたままにするオプションが追加されました。また、頂点からヒンジを作成できるようになり、頂点の位置に基づいてアライメントが「曲がる」ようになりました。これは、Marvelous Designerのパターンに余分なポイントを挿入して、そこからまっすぐに曲げるようなものだということです。
さらに、ユーザーからの要望に基づき、エッジ選択を停止する機能が実装されています。
・新しい選択機能
反転したアイランドのみを選択するオプション「Select Flipped」が追加されました。Select Flippedは、Iボタンを押して何かを切り離すと、モデル内のすべての反転したアイランドやポリゴン、または孤立したグループを選択します。Rizomでは、FlippedされたコンポーネントをUV空間でのダウンフェースと解釈しています。
他にも、3DSMaxのように要素を選択できるようになっています。
・自動保存機能
環境設定にあるオートセーブ機能で、デフォルトまたは個人設定に基づいて作業を自動保存できるようになりました。
エッジ選択の機能強化。 頂点モードでエッジ制約を追加できるようになり、ヒンジ付き制約の利点が追加されました。さらに、エッジ選択停止機能は、すでに選択されているエッジと一致した場合にエッジの選択を停止します。
・FBX フォーマットの改善
部分的なFBX UVセットを有効にしたり、未使用のUVセットを削除したりできるようになりました。
さらに、FBX ファイルがデフォルトのチャンネル インデックス モードでロードされている場合でも、UV マップ名が表示されるようになりました。
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価格・システム要件
RizomUV VS 2020 およびRizomUV RS 2020 は、64ビットWindows 7以降、macOS 10.12.5以降、およびLinuxで利用できます。
ライセンスは、Indie(年間収入が100,000ユーロ未満のアーティストや企業)とProで分かれており、Indieは永久ライセンスとサブスクリプションライセンス、Proはサブスクリプションライセンスのみとなっています。また、Indieライセンスはノードロックのみですが、Proライセンスはフローティングも利用できます。
●Indieライセンス
RizomUV VS:永久ライセンスの価格は149.90ユーロ(約17,500円)、サブスクリプションライセンスは月額14.9ユーロ(約1,700円)です。
RizomUV RS:永久ライセンスの価格は299.00ユーロ(約35,000円)、サブスクリプションライセンスは月額29.90ユーロ(約3,500円)です。
●Proライセンス
RizomUV VS:サブスクリプションライセンスで月額34.90ユーロ(約4,000円)
RizomUV RS:サブスクリプションライセンスで月額59.90ユーロ(約7,000円)
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