Epic Gamesは5月6日、Unreal Engine 4.25 のリリースを発表しました。
このリリースは、次世代コンソールである Sony PlayStation 5 と Microsoft Xbox Series X のサポートが追加され、ナイアガラ ビジュアル エフェクトシステム と Chaos (カオス) 物理システムのアップデートが行われています。プロファイルツールの強化、新しい高品質メディア出力パイプライン、シェーディングモデルの追加と改善など、次世代オーディオツールなども含まれています。
主な新機能
次世代コンソール プラットフォーム サポート(ベータ)
ナイアガラ ビジュアル エフェクトシステムが実制作で使用可能に
ナイアガラのパラメータ パネル UI の改善
ナイアガラ スクリプト エディタのパラメータ パネルのレイアウトが更新され、ナイアガラ スクリプトで使用されるパラメータがよりわかりやすくなりました。この新しいレイアウトは、ブループリントのパラメータ パネルのレイアウトに似たものとなっています。パラメータは名前空間 (System、Emitter、Particle など) ではなく、スクリプトでどのように使用されるのかを説明する機能ラベル (Input、Reference、Outputs、Local) で分類されるようになりました。ドロップダウン メニューを使用して、パラメータのターゲットの名前空間を選択することもできます。
新しく追加されたナイアガラ データ インターフェースの Audio Oscilloscope と Audio Spectrum を使用することで、ナイアガラ システムを Unreal Audio エンジンに接続できます。Audio Oscilloscope は、オーディオ信号の波形に直接アクセスできます。Audio Spectrum は、特定の周波数でのオーディオ音量に応じて変化するビジュアリゼーションを作成できます。これらは音楽の視覚化に最適です。
Chaos (カオス) 物理破壊システムの更新(ベータ)
プロファイリングの強化(ベータ)
High-Quality Media Export(ベータ)
シーケンサーのレンダー ムービーの後継機能である High-Quality Media Export は、高品質、プロダクション パイプラインへの統合、および容易なユーザー拡張を意図して作成されています。High-Quality Media Export を使用することで、複数のレンダー サンプルをまとめて蓄積して最終的な出力フレームを作成できます。そのため、質の高いアンチエイリアシング、ラジアル モーション ブラー、レイトレーシングでのノイズ削減が可能になります。
また、GPU メモリとデバイス タイムアウトの制限を受けないタイルベースのレンダリングを可能にする新しい高画像設定など、質の高いレンダリングを生み出す新機能もサポートしています。さらに、(正しいプロジェクト/シーン設定による) 透過画像のエクスポート、リニアデータでの 16 ビット HDR 画像の作成、アセットへのレンダリング設定の保存およびデベロッパー間での共有も可能になります。
最終的には、既存のシーケンサーのレンダー ムービー機能は High-Quality Media Export に置き換えられる予定です。現在のところ、High-Quality Media Export を使用するには、[Window] > [Cinematics] > [Movie Render Queue] を選択し、レベル シーケンスをレンダー キューに追加します。現時点では High-Quality Media Export にレンダー ムービーのすべての機能が備わっているわけではありませんので、シーケンサーはデフォルトでレンダー ムービーを使用します。
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シェーディング モデルの改善
没入的で現実に忠実なオーディオ(ベータ)
LiDAR ポイントクラウド サポート
HoloLens 2 サポートの強化
レイトレーシング機能が本番環境に対応
アップデート 4.25 のリリースに伴い、このエンジンの堅牢なレイトレーシング機能のベータ版が終了し、本番に向けての準備が整いました。これまで以上に簡単に、グローバルイルミネーション、リアルな影や反射、アンビエントオクルージョンをアートパイプラインに追加することができます。このリリースには、以下の追加と改善が含まれています。
- CPUとGPUでのNigara Mesh Emittersのサポートを追加。
- 新しい異方性シェーディングモデルのサポートを追加。
- レイトレーシング機能を使用した場合のクリアコートシェーディングモデルの品質が大幅に改善。
- グラウンドトゥルースの比較を生成するため、パス トレーサーにクリア コート BRDF マテリアルがサポートされるように。
- サブサーフェス プロファイル マテリアル用に光の伝達のサポートが追加。
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