Unity Technologiesは、AIを活用したゲームアートツールを開発しているArtomatixを買収しました。
Artomatixの創設者であるEric Risserが主任エンジニアとしてUnityに参加するなど、2社はこの買収の数年前から多くのコンテンツをより迅速に作成できるように緊密に連携していたようです。
Artomatixとは
Artomatixは2013年に設立され、テクスチャのタイリングや拡張、古いアートアセットの更新に至るまで、一般的なマテリアル作成ワークフローを自動化し高速化することを目的としたAIを活用したツールを開発しています。
同社の主力製品であるArtEngineは主にスタジオ向けに設計されており、スキャンベースやサンプルベースのマテリアル作成ワークフローにCreative AIを使用する、アーティスト向けの3Dコンテンツ作成ツールです。現在4つのインテリジェントモジュールがあり、5つ目のモジュールであるMATERIAL SEGMENTATION(マテリアルセグメンテーション)は開発中ということです。5つのモジュールを以下にまとめました。
1. MATERIAL PROCESSING(マテリアル加工)
スキャンのクリーンアップとゲーム対応アセットへのグルーミングにかかる時間のかかるタスクを自動化します。
2.MATERIAL GENERATION(マテリアルジェネレーション)
単一の写真または焼き付けスキャンを完全な高品質のPBR素材に変換し、業界をリードする結果を得ることができます。
3.MATERIAL REMASTER(マテリアルリマスター)
マテリアルアップグレードにより、古い素材や低品質の素材に新しい命を吹き込むことができます。 ArtEngineの1つのモジュールで、欠陥をアップレゾ、デブラー、アンワープ、修正することができます。
4.MATERIAL TRANSFER(マテリアル転送)
主に異なるソースからのマテリアルをまとめるために設計されました。アーティストは、これらのマテリアルを統一基準に合わせて変更および適合させ、視覚的に不快なコンポーネントを使用することなくあらゆるシーンで使用することができます。
5.MATERIAL SEGMENTATION (マテリアルセグメンテーション)(開発中)
ニューラルネットワークを使用してマスキングを自動化し、アーティストがスキャンまたは画像からテクスチャを分離できるようにします。
より詳しい情報は、こちらから(Artomatix公式サイト)確認できます。
将来Unityに統合か?
Unityは、買収を発表したブログ投稿のコメントで次のように述べています。
「現時点でArtEngineは、エンジンに依存しないスタンドアロンツールのままですが、Unityの一部であるため、この機能をより多くのクリエイターに提供する方法を積極的に検討しています。近日中にこれについて詳しく説明します。」
Artomatix joins Unity, bringing AI-assisted artistry to material creation workflows(unity公式ブログ)
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